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後輩「先輩、アメ食べます?アメ」先輩「んー……」

1:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/13(月) 18:24:29.49 ID:UvksuAqSo
先輩「何味?」

後輩「ハッカです」

先輩「……他は?」

後輩「ハッカだけです」

先輩「……ぷはー」

後輩「あーっ、露骨に嫌な顔しましたねっ」



2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/13(月) 18:31:31.01 ID:UvksuAqSo
先輩「だって、ハッカってさ」

後輩「はい」

先輩「なんかこう、最後まで残ってるイメージじゃない?」

後輩「……」

後輩「……先輩は今、完全に敵に回しましたよ」

先輩「後輩を?」

後輩「いいえ、うちのおばあちゃんです」

先輩「……」

後輩「……」


3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/13(月) 18:34:01.54 ID:UvksuAqSo
先輩「……怖いの?後輩のおばあちゃん」

後輩「すっごく優しいです、アメくれますし」

先輩「……ならいいや」

後輩「むー、そうやってまた煙に撒こうとして」

後輩「先輩はハッカよりも、そいつの方が好きって言うんですか?」

先輩「そりゃその二択ならね……」


4:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/13(月) 18:38:22.23 ID:UvksuAqSo
先輩「後輩も試してみる?案外気に入ったりして」

後輩「えっ」

先輩「……」

後輩「え、ええっと……」

先輩「ほい」

後輩「へ?あ、ダ、ダメです先輩……」

後輩「あんぐっ」

先輩「……」

後輩「……」


5:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/13(月) 18:41:33.88 ID:UvksuAqSo
先輩「……ぷっ、あははっ」

後輩「これは……シガ、レット……?」

先輩「お菓子にはお菓子で対抗するのが一番だと思いまして」

後輩「……先輩、いぢわるです」

先輩「あはは、悪い悪い」

後輩「こうなったら、先輩にも……」

先輩「っと、もうすぐ昼休みも終わるな」

先輩「それじゃ、後輩はサボるなよー」

後輩「あっ、先輩……また逃げられた」

後輩「私も急がなくちゃ……」

後輩「……もぐもぐ」


9:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/14(火) 19:45:49.99 ID:SOowNfO1o
先輩「……ふー」

ガタンッ

先輩「……っ!」

後輩「先輩、やっぱりここにいましたね」

先輩「……なんだ、後輩か」

後輩「焦って隠すぐらいなら吸わなきゃいいじゃないですか、そんなもの」

後輩「お口が寂しいなら、ここに適役もいますし」

先輩「適役?」


10:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/14(火) 19:47:23.05 ID:SOowNfO1o
後輩「どやっ」

先輩「……ぷふーっ」

後輩「げほっ、げほっ……もー、なんてことするんですかっ」

先輩「なんでハッカしかないの?」

後輩「?」

先輩「アメの味だよ」

後輩「そりゃ、おばあちゃんのお気に入りですから」

先輩「いや、そうじゃなくて……」

後輩「??」

先輩(おばあちゃん子、ってやつかねぇ)


11:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/14(火) 19:48:49.64 ID:SOowNfO1o
後輩「どうしたんですか?先輩」

先輩「んー」

先輩「一個、貰ってもいいかなって」

後輩「ほんとですか!」

先輩「ただ、条件が一つ」

先輩「……こんな風にして、口移しで欲しい」

後輩「あぁ、なんだそんなこと……へ?」

先輩「……」

後輩「……」


12:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/14(火) 19:53:26.79 ID:SOowNfO1o
後輩「冗談、ですよね?」

先輩「そんなに冗談が得意に見えるかな」

後輩「え、えと……」

先輩「ぷはー……」

後輩「……」

先輩(ちょっとした冗談のつもりだったんだが)

後輩「……むむむ」

先輩(耳まで真っ赤にされちゃうと)

先輩「私が手伝ってやるから、ほら」

後輩「あ、ちょっと……はぐっ」

先輩「……少しぞくぞくするな」

後輩「ひゃい?」

先輩「なんでもない、こっちの話だ」


13:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/14(火) 19:59:16.14 ID:SOowNfO1o
後輩(先輩の顔が、こんなに近くに……)

先輩「……」

後輩「……」

先輩「どうした、来ないのか?せっかく欲しいって言ったのに」

後輩(先輩の、吐息……っ!)

後輩「……んぐっ」

先輩「……あ」

後輩「あ……」


14:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/14(火) 20:00:32.58 ID:SOowNfO1o
先輩「平気か?詰まったりしてないか?」

後輩(先輩がさらに近く……っ)

後輩「だ、だいじょうぶですっ!」

先輩「あ、おいっ……行っちゃった」

先輩「……ちと、からかい過ぎたかね」

先輩「ふー……」


21:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/15(水) 19:15:59.44 ID:pGoBvn0jo
後輩「はぁ……はぁ……」

後輩(胸が痛い……まだ、ドキドキしてる……)

後輩(……って、走ったから当たり前か)

後輩「……ふぅ」

後輩(先輩が、急にあんなことをするなんて……)

後輩「……からかわれただけ、だよね?」


22:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/15(水) 19:25:05.51 ID:pGoBvn0jo
「おい」

後輩「ひゃわああっ!?」

「ど、どうした?」

後輩「せ、先生……?」

「なんでそんなに汗だくなんだ、お前確か帰宅部だろ?」

後輩「そうですけど……」

「っと、こんな事を話してる場合じゃなかった。お前、すぐに家に帰れ」

後輩「……?」

「今、親御さんから連絡があってな……」


23:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/15(水) 19:28:04.58 ID:pGoBvn0jo
先輩「……」

先輩(いつもなら、この時間ぐらいにドアが開いて)

後輩『先輩、やっぱりここにいたんですね』

先輩「……ふーっ」

後輩『アメ食べます?アメ』

先輩「ちっ、さっきので最後だったか」

後輩『もー、ちゃんと話聞いてくださいよっ』

先輩「……」

先輩(そういえば、後輩と初めて会ったのも、こんな雨の日だったっけ)

先輩(さっきから後輩の事ばっかりだな、ははは)

先輩「……帰るか」


24:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/15(水) 19:36:32.47 ID:pGoBvn0jo
先輩(とか言いつつ、一年の教室の前を通っちゃったりしてる)

先輩(恋する乙女かってんだよ、我ながら情けない)

先輩「……流石にいない、か」

「見た?今の」「うん、三年生だったよね?」「ちょっと怖かったー」
「でも、ちょっとかっこよかったかも」「確かに、背が高くてスラッとしてて……」

先輩「……今度こそ、本当に帰るかね」


25:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/15(水) 19:50:45.57 ID:pGoBvn0jo
先輩「すぅー……はぁー……」

先輩(……今日も来ないのか)

先輩(まさかなんかの病気、とか?だったら、見舞いに……)

先輩「……家、知らねぇや」

先輩「ふー……

先輩「ん」

後輩「……」

先輩「……」


26:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/15(水) 20:27:01.63 ID:pGoBvn0jo
後輩「……昨日もここに、いましたか?」

先輩「おう、そりゃもう」

後輩「すいません、ご心配おかけしてしまって」

先輩「……別に」

後輩「そう、ですか」

後輩「……」

先輩「……ふー」

後輩「せん、ぱい」

後輩「ん」

後輩「少しだけ、背中借りていいですか?」

先輩「……減るもんじゃないし、いいぞ」


27:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/15(水) 20:34:26.53 ID:pGoBvn0jo
先輩「……」

後輩「……」

先輩「何があったか、聞いた方がいいか?」

後輩「……聞かれたら、答えられるかもしれません」

先輩「なら、聞かせて」

後輩「……はい」


31:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/18(土) 19:02:44.61 ID:EVQCxYN9o
先輩「この前言ってたばあちゃんが、倒れたのか」

後輩「……一昨日まで、そんな素振りは全然見せてなかったんです」

後輩「だから、私も全然気にしてなくて……」

後輩「そのせいで無理とか、させちゃってたんじゃないかって……」

後輩「……ひぐっ」

先輩「大変だったんだな」

後輩「……ぁぅ」

先輩「悪い、そんな状態なのにこんな所に来させて」

後輩「来させて、だなんてそんな」

先輩「こっちは平気だから、ばあちゃんの所に行ってやんな」

後輩「……はい」


32:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/18(土) 19:12:29.86 ID:EVQCxYN9o
後輩「……先輩」

先輩「お?」

後輩「また、明日」

先輩「おう、また明日」

先輩「……」

先輩(……泣き顔見て引き留めたくなるとは)

先輩(こういうのも、不謹慎ってやつになるのかね)

先輩「……ふー」

先輩「……ちっ、今日も降ってきやがったか」


先輩「……つめてぇ」 後輩「……つめたい」


33:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/18(土) 19:22:34.78 ID:EVQCxYN9o
先輩(今日も雨か、うんざりだぜ全く)

先輩「……ん」

後輩「……」

先輩(……後輩?)

先輩「おい、何してんだよ。びしょ濡れじゃねーか」

後輩「あ、先輩……」

先輩「あ、じゃないだろ。先に待ってるにしても、待ち方ってもんが……」

後輩「……」

先輩「とりあえず、こっち来い」


34:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/18(土) 19:28:55.20 ID:EVQCxYN9o
先輩「ほら、これ着ろ」

後輩「これ、先輩の……」

先輩「いいから、黙って言う事聞け」

後輩「……はい」

先輩(下着までびしょ濡れって……いつからいたんだ、こいつ)

後輩「……」

先輩「……」

先輩「今度は何があったんだ?」

後輩「……」

先輩(何となく想像は付くけど、こっちから言う事じゃない気がする)


35:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/18(土) 19:33:29.50 ID:EVQCxYN9o
後輩「……」

先輩「……」

後輩「あったかいです、先輩の背中」

先輩「そりゃ、お前の体がそんだけ冷たいだけだろ」

後輩「……おばあちゃんは、もっと冷たかったです」

先輩「……そうか」

後輩「……」

先輩「悪い、今回のは聞かない方がよかったか」

後輩「……いえ、私が勝手に話しただけですから」

後輩「すいません、湿っぽくて」

先輩「雨だから気にならん」

後輩「……よかった」


36:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/18(土) 19:53:18.89 ID:EVQCxYN9o
先輩「雨、止まねぇな」

後輩「……止みませんね」

先輩「寒くないか?」

後輩「寒くな……くしゅんっ」

先輩「嘘付こうとすんな、バカ」

後輩「いちっ……すびばぜん」

先輩「そのままじゃ帰る前に風邪引くだろ」

後輩「でも、着替えなんて……」

先輩「近くなんだ、うち」

後輩「うちって、先輩の家ですか?」

先輩「うむ」

後輩「……」

先輩「後輩さえよければ」

後輩「……くしっ」

先輩「と思ったが、問答無用だ。急ぐぞ」

後輩「あ、待ってくださいよっ」


39:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/19(日) 19:20:38.78 ID:EgT181JUo
後輩「……お邪魔します」

先輩「とりあえず、シャワー浴びてこいよ」

後輩「ご家族にご挨拶とかは……」

先輩「いいよ、どうせ誰も帰ってこないんだから」

後輩「……?」

先輩「ほら、早く行って来いって」

後輩「は、はい……」


40:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/19(日) 19:44:48.83 ID:EgT181JUo
後輩(……)

後輩(このシャンプー、いい香りがする)

後輩(後でどこに売ってるか、聞いてみようかな)

後輩(……先輩の心配そうな顔、こんな形で見ることになるなんて)

後輩(……ぐす)

先輩「おーい」

後輩「……せ、先輩?」

先輩「なんて声出してんだよ、覗いたりしないから安心しろっての」

後輩(そういう訳じゃ……)

先輩「着替え、ここに置いておくからな」

後輩「はい、ありがとうございます」

先輩(……この向こうに、後輩が)

先輩(って、何考えてるんだ。バカか)


41:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/19(日) 19:54:57.89 ID:EgT181JUo
後輩「……ふぅ」

後輩(これが先輩の服……)

後輩「……くん、くん」

後輩(って、何してるんだろう私)

後輩「んしょ……」

後輩(……丈、ぶかぶか……胸が少しキツい、かも)

後輩「……」

後輩「すん、すん」

先輩「……泣いてんのか?」

後輩「ひゃああっ!?」


42:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/19(日) 20:03:41.63 ID:EgT181JUo
先輩「戻ってくるのが遅かったから、心配になってな」

先輩「ま、その様子なら心配はなさそうだな」

後輩「ご心配おかけしました、もう大丈夫です」

先輩「無理して笑ってないか?」

後輩「……まだ、少しだけ」

後輩「でも、いつまでも泣いてたら……おばあちゃんも安心できないと思うので」

先輩「……そっか」

後輩「だから、先輩も心配しないでください」

先輩「そういう事なら、もう心配してやらない」

後輩「あははっ」

先輩「……ふっ」


43:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/19(日) 20:51:12.63 ID:EgT181JUo
先輩(……しかし)

後輩「先輩、あのシャンプーどこに売ってるんですか?」

先輩(制服の時は気付かなかったな、着痩せするタイプなのか)

後輩「先輩?」

先輩「ん、あぁ?なんだったっけか」

後輩「お風呂場のシャンプーが……」

先輩「あぁ、あれは……」

先輩(うちのシャンプー、こんないい香りだったっけか)

先輩(……むむむ)


47:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/20(月) 21:07:36.79 ID:ZtqgdFI2o
後輩「そういえば、先輩」

先輩「ん」

後輩「おうちでは、吸われないんですか?」

先輩「見つかるとちょっと面倒だからな」

後輩「……そう、ですか」

先輩「なんでちょっと残念そうなんだ」

後輩「へ?」

後輩「残念そうな顔してました?私」

先輩「見間違いじゃなければ」

後輩「きっと見間違いです」

先輩「かねぇ」


48:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/20(月) 21:14:56.52 ID:ZtqgdFI2o
先輩「遠慮しなくていいなら、失礼して……」

先輩「……ふー」

後輩「……」

先輩「……」

先輩「……なぁ」

後輩「はい?」

先輩「そんな風にまじまじと見られると、非常に吸いにくいのだが」

後輩「す、すいません」

先輩「今さら珍しいもんでもないだろうに、変な奴」

後輩(……ほんと、なんでだろう)

後輩(いつもより、ドキドキしてる)


49:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/20(月) 21:36:17.25 ID:ZtqgdFI2o
後輩「……あ」

先輩「?」

後輩「もうこんな時間……お父さんとお母さんが、心配してるかもしれません」

先輩(いつの間にか大分時間が経ってたな」

後輩「雨も止んでるみたいです」

先輩(引き留める理由も無くなった、か)

先輩「また降りだすと面倒だ、早く帰ったほうがいい」

後輩「……そう、しますね」

先輩「家がどの辺りか知らないが、傘持ってけ」

後輩「ありがとうございます、先輩」

先輩「……」

先輩「……じゃ、また」

後輩「はい、また」


50:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/20(月) 22:03:14.02 ID:ZtqgdFI2o
先輩(弱みにつけこむようで、気が進まなかったのか)

先輩(不謹慎気味とはいえ、千載一遇のチャンスだった気がしなくもない)

先輩「……ふーぁ」

先輩(後輩と出会ってから、らしくねぇ気がする)

先輩(そして……そのらしくなさが不快じゃないのが、また癪だ)

先輩「……また、か」


後輩「ただいまー」

後輩「ちょっと雨に濡れちゃって、先輩の家でご厄介になってたの」

後輩「心配かけてごめんなさい」

後輩「……うん、もう大丈夫」

後輩「御線香、あげてくるね」


55:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/24(金) 01:01:29.21 ID:lhiTIyNro
先輩「……ふー」

先輩(今日は晴れたな……ん)

先輩「よう、風邪をひかなかったみたいで安心したよ」

後輩「先輩のおかげです」

先輩「じゃ、お返しを貰おうかな」

後輩「へ?」

先輩「ぎぶあんどていく、おーけい?」

後輩「む、無償の愛って素晴らしいと思いませんか?」

先輩「あいにく、神様はあまり信じてなくてね」

後輩「……」

先輩「……」


56:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/24(金) 01:13:48.11 ID:lhiTIyNro
先輩「そうだ、あれ。アメないの?アメ」

後輩「あるにはある、んですが」

先輩「なんだ、歯切れが悪いな」

先輩(いつもなら、自分から勝手に薦めてくるくせに)

後輩「その……これ、最後の一個なんです」

先輩「……」

後輩「……」

先輩「……で?」

後輩「……え」


57:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/24(金) 01:20:30.61 ID:lhiTIyNro
先輩「最後の一個だから、食べないのか」

後輩「……」

先輩「勿体ない気がするけどなぁ。食べてもらうためにくれたんだろ?それ」

後輩「……せ、先輩にはあげませんっ」

先輩「ありゃ、残念」

後輩「もぐもぐ……」

後輩「……」

先輩「……」

後輩「……ちらっ」

先輩「……」

後輩「……ひぇんはい」

先輩「ん」

後輩「ひゃめ……ほひぃ、れふか?」

先輩「何言ってんだかさっぱりだ」


58:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/24(金) 01:27:03.48 ID:lhiTIyNro
後輩「……」

先輩「なんだよ、その目」

後輩(アメを舐めたままだと、うまく喋れない……)

後輩(でも、このアメは……)

先輩「何が言いたいか、わかんねぇけど」

後輩「……っ!?」

先輩「こっちはアメが欲しいだけ、なんだよ」

後輩「……ん、んぐー」

先輩「……ちゅ……じゅる」


59:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/24(金) 01:41:29.00 ID:lhiTIyNro
後輩「……ぷはっ」

先輩「……もぐもぐ」

後輩「……おいしい、ですか?」

先輩「んー」

先輩「以前は散々言ったが……思ってたよりは悪くないかも」

後輩「ほら、やっぱり食わず嫌いはよくないですよ!」

先輩「でも、悪くないってだけでなぁ」

後輩「……むー」

後輩「そんな言うなら、返してくださいっ!」

先輩「あっ、こらっ」

先輩「……んむ」

後輩「ちゅぱ……ん……」

後輩(と、取り返してやりました……もぐもぐ)


60:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/24(金) 01:55:42.64 ID:lhiTIyNro
先輩「……」

後輩「……」

先輩「……じー」

後輩(……冷静になってみると、とんでもない事をしてしまった気がする)

先輩「なんだか取られると、取り返したくなるな」

後輩「……!」

先輩「……ふふふ」

後輩「ひぃーっ、許してください先輩っ」

先輩「許すも何も……悪いことしてないよ、お前は」

後輩「んぐーっ!」


61:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/24(金) 02:09:47.93 ID:lhiTIyNro
後輩「……はぁ……はぁ……」

先輩「……ぺろぺろ」

後輩「先輩、その」

先輩「んー?」

後輩「……」

先輩「あ、あめ」

後輩「もうないですって」

先輩「違う、上だ上」

後輩「あ……」


62:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/24(金) 02:15:00.35 ID:lhiTIyNro
先輩「すっかり天気が良くなったとおもって、油断してたぜ」

後輩「先輩、もしかして傘を?」

先輩「うむ」

後輩「……持ってきてます、私」

先輩「あ、昨日貸した奴?」

後輩「はい、丁度良かったですね」

先輩「そんじゃ、強くならないうちに帰るか」

後輩「そうしましょう」


先輩「んで」

後輩「はい?」

先輩「さっき何言おうとしてたんだ?」

後輩「……いえ、何でもないです、なんでも」

先輩「ふーん……」

先輩「てっきり、愛の告白かと」

後輩「!?」

先輩「なーんてな、ほら行くぞ」

後輩「……はい、先輩」


63:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/24(金) 02:17:34.97 ID:lhiTIyNro
後輩(分かってて転がしてるんですか?先輩)

後輩(……でも、それでもいいです)

後輩(大好きです、先輩)


先輩(分かってて転がすフリでもしないと)

先輩(余裕が無い事バレたら、恥ずかしすぎる)

先輩(可愛い奴め、後輩)
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花見月

Author:花見月
主に2ch系掲示板で自分が書いたSSを纏めてます
思い出したものからかたっぱしに記事にするので順不同で

twitterでも更新報告したりしてます
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