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女「私は好きだよ、アンタの事」

1 名前:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/10(日) 23:31:08.78 ID:YSY4iPZSo [1/5]
友「……またここにいたんだ」

女「なんだ、お前か」

友「……今、何か隠した?」

女「お前が来るなら別に隠さなかったよ」

友「……身体に悪いよ」

女「言われなくても分かってるさ」

友「……もう」

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2 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/10(日) 23:34:15.34 ID:YSY4iPZSo [2/5]
友「……よいしょ」

女「ぷぁー……っと」

友「……そんなに美味しいの?それ」

女「お、試してみっか?」

友「……ご遠慮しておきます」

女「ちぇっ、つまんねーの」

友「……一本だけ、なら」

女「おっ?」

3 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/10(日) 23:35:38.25 ID:YSY4iPZSo [3/5]
女「ほれ、一本」

友「……はぐ」

女「顔、こっちに向けな。火付けてやるよ」

友「……こくこく」

女「……」

友「……?」

女「……ぷっ」

女「あはははっ」

友「??」

4 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/10(日) 23:37:30.73 ID:YSY4iPZSo [4/5]
女「わりーわりー、あんまり必死な顔してるもんだから……ひー、おかしー」

友「……むー」

女「吸いながらじゃないと火は付かないんだなこれが」

友「……そう、なんだ」

女「やっぱお前には似合わねーわ」

友「……そうかな、分からないと思うけど」

女「……ふぅー」


女「なんかあったのか?」

友「……」

5 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/10(日) 23:40:33.98 ID:YSY4iPZSo [5/5]
友「……なんにもないよ」

女「あっ、そ」

友「……」

女「……ふー」

友「……あなたは」

女「ん」

友「好きな人って、いる?」

女「随分急な質問だな」

友「……答えにくかったら、いい」

女「何も言ってねーだろまだ」

9 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/11(月) 19:47:50.82 ID:n1OPOYoXo [2/14]
女「……いるよ」

友「……いる、んだ」

女「んだよ、いちゃ悪いか?」

友「……うぅん」

女「……ぷはー」

友「……ただ、少し驚いただけ」

女「似たような意味合いじゃねーかそれ」

10 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/11(月) 19:57:10.10 ID:n1OPOYoXo [3/14]
女「そういうお前はどうなんだよ」

友「……?」

女「好きな奴とか、いねーのかって」

友「……私も、いる」

女「……へぇ」

友「……」

女「……」

11 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/11(月) 20:01:08.50 ID:n1OPOYoXo [4/14]
友「……あ」

女「んな?」

友「……授業、始まっちゃう」

女「おう、行ってらっしゃい」

友「……じー」

女「ん?」

友「……授業」

女「あ、こらっ。返せ!」

友「……むー」

女「……はー、仕方ねぇ」

12 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/11(月) 20:14:39.54 ID:n1OPOYoXo [5/14]
ヒソヒソ ヒソヒソ

女「……じー」

ビクッ

女「……はぁ」

女(だから来たく無かったんだが)

女(へなちょこなの癖にこういうとこは頑固だからなぁ)

女(ま、そういう所も……)

女(……あー、だりぃ)

13 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/11(月) 20:32:37.01 ID:n1OPOYoXo [6/14]
女(どうすっかな、新しいの買うか……)

女「……ん」


友「……あ」

女「どうしたんだよ、それ」

友「……ん、少しね」

女「だから、少しってなんだよ」

友「……少しは、少しだよ」

女「……」

友「……」

14 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/11(月) 20:43:00.68 ID:n1OPOYoXo [7/14]
女「あー、そうかい」

友「……」

女「そうだな、私には関係ねーな」

友「……そう、関係ない」

女「っ」


女「ならせめてタバコは返せよ」

友「……やだ」

女「あ?」

友「……」

女「……チッ」


女(なんだってんだよ、全くよ……)

15 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/11(月) 21:10:09.44 ID:n1OPOYoXo [8/14]
女「……ふー」

女「……」

女(ダメだ、気になって仕方がねぇ)

女(確か書道部だったよな、あいつ……)

女「……あー」

女(うだうだ悩むのはらしくねぇな、行くか)

16 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/11(月) 21:47:14.34 ID:n1OPOYoXo [9/14]
女「……」

女(文系の部室棟は静かでどうも苦手だ)

女(っと、ここだここだ)

女「失礼しまーすっと」


友「……?」

女「お、丁度いい。一人か」

友「……ど、どうしてあなたが?」

女「んー、そうだな……入部希望、ってのあどうだろうか」

友「……絶対、嘘」

女「失礼な」

17 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/11(月) 22:17:29.26 ID:n1OPOYoXo [10/14]
女「楽しいのか?それ」

友「……楽しいとは少し違うかも」

友「……落ち着く、って感じかな」

女「ふーん」

友「……やってみる?」

女「え」

友「……入部希望、なんでしょ」

女「あ、あー……」

友「……はい、どうぞ」

女「よ、よーし。やってやらぁ」

18 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/11(月) 22:29:52.36 ID:n1OPOYoXo [11/14]
女(くそ、指先が震えやがる……)

友「……肩の力、抜いて」

女「そうは言うがなぁ」

友「……んしょ」

女「お、おい」

友「……?」

女(こいつ着痩せするタイプだったのか……じゃなくて)

女「逆に書きづらいんだが」

友「……そうかな」

19 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/11(月) 22:55:53.09 ID:n1OPOYoXo [12/14]
友「……そんなに力入れちゃダメ」

女「んなこと言ったってなぁ……」

友「……あっ」

女「げっ」

友「……」

女「わ、悪い。すぐに洗って……」

友「……大丈夫」

女「いや、染みになっちまうだろ。ほら」

友「……ダメッ」

女「……お前」

友「……っ」

20 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/11(月) 23:00:18.03 ID:n1OPOYoXo [13/14]
女「いつからだ」

友「……」

女「あいつらだな、それ以外ありえねぇ」

友「……大丈夫、だから」

女「大丈夫なわけあるか!」

友「……っ」

女「お前は大丈夫でも、私が大丈夫じゃない」

友「……無茶して欲しくない」

女「バカ、無茶してんのはお前だろ」

友「……」

ぎゅう

女「大丈夫だ、心配すんな」

友「……墨が」

女「げげっ」

23 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/13(水) 00:42:56.32 ID:diulgApXo [1/24]
女「さて、と」

友「……」

女「帰るか」

友「……ん」


女「次からは隠さずちゃんと言えよ」

友「……約束は、出来ない」

女「聞こえねぇ、もっかい言ってくれ」

友「……約束は」

女「……じー」

友「……出来る限りは言う」

女「うむ」

24 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/13(水) 01:00:43.91 ID:diulgApXo [2/24]
友「……私の家、こっちだから」

女「知ってるよ」

友「……あなたの家、向こうじゃ」

女「おう」

友「……」

女「別に私が遅くなっても誰も何も思わねーさ。そんな事よりお前の事の方が心配だ」

友「……あり、がと」

女「お、おう」

25 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/13(水) 01:34:42.84 ID:diulgApXo [3/24]
友「……それじゃ」

女「あぁ、また明日な」

友「……うん、また明日」

女(さて、どこで時間潰すか……)

女「……ん?」

友「……はぁ……はぁっ」

女「どうしたんだよ、息切らせて」

26 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/13(水) 01:58:44.95 ID:diulgApXo [4/24]
友「……これ」

女「ん、あぁ」

女(こんなもの返すためにわざわざ走って来たのか)

友「……それだけ、だった」

女「……待ちなよ」

友「……?」

友「……むぐ」

女「そら、顔をこっちに寄せな」

友「……」

女「そうだ、上手上手」

友「……ごっほ、げほげほっ」

女「ははは、吸いっぱなしだとそうなって当然だ」

27 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/13(水) 01:59:12.80 ID:diulgApXo [5/24]
友「……まずい」

女「だろうな」

28 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[sage] 投稿日:2016/01/13(水) 01:59:39.23 ID:diulgApXo [6/24]


29 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/13(水) 17:55:26.39 ID:diulgApXo [7/24]
友「……」

女「おいっす」

友「……遅かったね」

女「ちょいと野暮用でな」

友「……」

女「ちょっ、どこ触って……い、いちちっ」

友「……やっぱり、無茶した」

女「お前と会う前は日常茶飯事だったさ」

友「……」

30 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/13(水) 18:03:18.16 ID:diulgApXo [8/24]
友「……ごめんね」

女「何で謝んだよ」

友「……私がこんなだから」

女「それは別にお前が悪いってわけじゃねーだろ」

友「……そう、かな」

女「まぁ、私の言葉じゃ信用ならねーってんならこれ以上何も言えないな」

友「……そっか」

31 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/13(水) 18:25:38.81 ID:diulgApXo [9/24]
女「ふぃー……」

友「……じー」

女「ん」

友「……一本、いい?」

女「へ?」

友「……」

女「ん、あぁ。別に構わないけど」

友「……はぐ」

女「ほれ、火だ。気を付けろよ」

友「……ん」

32 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/13(水) 19:21:57.96 ID:diulgApXo [10/24]
女「……ふぅー」

友「……ぷぁ……ごほっ」

女「大丈夫か?」

友「……うん、平気」

女「無理して吸わなくてもいいのに」

友「……別に無理なんて、してないよ」

女「ならいーけど」

友「……」

33 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/13(水) 19:24:48.90 ID:diulgApXo [11/24]
友「……こほこほ」

女「……ふぃー」

友「……どうしたら」

女「?」

友「……どうしたらあなたみたいに、なれるかな」

女「急になんだよ」

友「……急じゃないよ」

34 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/13(水) 19:37:30.11 ID:diulgApXo [12/24]
友「……あの日からずっと、思ってた」

女「あの日って……」

友「……あなたが私を助けてくれた、あの日」

女(あぁ、やっぱり)

友「……あの日からずっと、憧れてた」

女「あぶねぇぞ」

友「わ、ちちっ……」

女「灰皿、ほら」

友「……ありがと」

35 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/13(水) 19:51:01.88 ID:diulgApXo [13/24]
女「こんなもんに憧れても仕方ねぇと思うが」

友「……そんなこと無い」

女「私はアンタの方が羨ましいけどな」

友「……どこが」

女「あー、んー……」

友「……」

女「……胸、とか」

友「……じとー」

女(あながち冗談ではないんだが)

36 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/13(水) 20:09:10.21 ID:diulgApXo [14/24]
友「……帰る」

女「あー、待て待て」

友「……?」

女「その、だな……うん。私が言いたかったのは」

友「……言いたかった、のは?」

女「そのままのお前でいいじゃないかって事だ」

友「……」

女(……確実に伝わってない顔だな)

37 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/13(水) 20:22:43.50 ID:diulgApXo [15/24]
女「私は今のアンタでも十分好きだ」

友「……」

女(って、何言ってんだ私は)

女「えーと……」

友「……私も、好き」

女「へっ」

友「……両想い?」

女「……そう、みたいだな」

友「……」

女「……」

38 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/13(水) 20:27:11.41 ID:diulgApXo [16/24]
友「……いつから?」

女「強いて言えば最初から」

友「……一緒」

女「そうだったのか」

友「……じー」

女「?」

友「……胸とかって、そういう意味だったの?」

女「……改めて言われると恥ずかしいからやめろよ」

友「……ふふ」

39 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/13(水) 20:41:09.46 ID:diulgApXo [17/24]
女「……ぬぬ」

友「……ぷっ」

女「わ、笑うなよ」

友「……ごめん、ごめん」

女(あの時の入部希望は本気じゃなかったんだが)

友「……」

女(これも悪くないな……)

友「……?」

40 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/13(水) 21:15:31.22 ID:diulgApXo [18/24]
友「……胸?」

女「お前引っ張るな、それ」

友「……いいよ」

女「えっ」

友「……触る?」

女「嫌じゃないなら……ぜひ」

友「……ん」

41 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/13(水) 21:36:27.57 ID:diulgApXo [19/24]
女「……」もみもみ

友「……んっ」

女(……こんな柔らかい物なのか)

友「……あ、ぅ」

女(どうやったらこんな大きさに……)

友「……」

女「……」

友「……満足?」

女「半々、と言ったところだろうか」

友「……何が?」

女「何がだろうか、自分でも分からん」

42 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/13(水) 21:59:12.08 ID:diulgApXo [20/24]
友「……それじゃ、今度は私から」

女「私から?」

友「……ん」

女「へ?わっ、ちょ……」

友「……ちゅ、ん」

女「んー、んー」

友「……じゅる」

女「んぅーっ」

友「……ぷはっ」

女「はーっ……はーっ……」

43 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/13(水) 22:16:17.03 ID:diulgApXo [21/24]
友「……これでお相子」

女「なわけあるか」

友「……ごめん」

女「いや、別に嫌では無かったが」

友「……私も」

女「ん」

友「……私も、大好き」

女「そう言われながら迫られると拒絶できなくて困る」

友「……ふふふ」

44 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/13(水) 22:36:02.22 ID:diulgApXo [22/24]
友「……」

女「……今度からは人の気配に気を付けような」

友「……うん」

女「さて、帰るか」

友「……ぎゅっ」

女「手、冷たいな」

友「……あなたが、温かいんだと思う」

女「そうかねぇ」

友「……そう、きっとそう」

女「お前が温まるならそれでいいや」

友「……ん」

45 自分:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga] 投稿日:2016/01/13(水) 22:36:45.39 ID:diulgApXo [23/24]
女「……温かくなってきた」

友「……ん、温かい」
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姉「私の義妹」妹「私のお姉ちゃん」

1 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/19(木) 19:08:57.18 ID:HzgNaAfUO [1/6]
義妹が私の妹になったのは、私がまだ中学生に上がりたての頃。
明るそうな母親とは対照的に、おどおどと母親の背に隠れる姿は昨日の事のように鮮明に思い出せる。
きっと私の顔が怖かったのだろう。
離婚だの、再婚だの、色々立て込んでいたから。
そのせいで私は妹の中で「怖いお姉ちゃん」になってしまったのではなかろうか。

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2 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/19(木) 19:13:27.43 ID:HzgNaAfUO [2/6]
「……お姉ちゃん、起きてる?」

「ん……起きてるよ」

「お母さんが、朝ご飯って……」

「あー、今行く」

「……」

「……もう行っちゃったか」

3 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/19(木) 19:19:35.25 ID:HzgNaAfUO [3/6]
私は大きく欠伸をすると、一階へ降りてリビングへ向かった。
朝が苦手な私はいつも妹に起こしてもらっている。
全国のシスコンが聞いたらガタッとなるシチュエーションだろう。
半開きのドアに顔半分隠しながら、ビクビクと声を掛けてくる妹というのも、人によってはご褒美だろうか、
私としては不本意なのだが。

4 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/19(木) 19:24:17.65 ID:HzgNaAfUO [4/6]
「おはよう、お寝坊さん」

「……おはようございます」

「パンとご飯、どっちにしましょうか」

「パンで」

「いつもの?」

「いつもので」

5 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/19(木) 19:32:11.36 ID:HzgNaAfUO [5/6]
いつものぎこちない会話。
別にこの人のことが嫌いなわけじゃない。
きっと私は母親という存在そのものが苦手なのだろうと思う。
それは誰であっても変わりないのだろう。
そんなことを考えながら歯を磨き、適当に髪を整える。
制服に着替えながら、再び大欠伸。
誰に向けるでもない挨拶をしながら、私は学校へ向かった。

9 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/19(木) 21:13:48.63 ID:jHptHv4BO [1/5]
「朝から不景気な顔してんね」

「……ほっとけ」

「おー、こわ」

「妹ちゃんに言いつけちゃおっかなー」

「……ぐ」

「冗談だよ、じょーだん。そんな怖い顔すんなって」

「……生まれつきだっての」

10 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/19(木) 21:22:16.97 ID:jHptHv4BO [2/5]
こいつは私の数少ない友人。付き合いの長さだけで言えば、妹よりも長い。
こんな奴だが実際親友と呼んでも良い存在だ。
しかしよりにもよって妹はなぜこいつのいる部活へ入ったのか。
そのせいで弱みでも握られたかのように度々こんなイジりを受けてしまう。
いやまあ、妹に悪気はないのだろうし、そもそもなにも悪くないのだが。


11 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/19(木) 21:25:26.37 ID:jHptHv4BO [3/5]
「しっかし、あんたは相変わらず見てて飽きないわ」

「……?」

「すぐ顔に出るからさ、からかい甲斐があるよ」

「顔に出てるのか、私は」

「そりゃもう、ありありと」

「……そ、か」

12 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/19(木) 21:28:09.51 ID:jHptHv4BO [4/5]
多分それは、こいつにしか分からないことなのだろう。
そんなところに私は助けられている。
しかしながら、本当に伝えたい相手には全く伝わっていないのだ。
助けられてばかりではいけないという事なのだろうか。
私は一番後ろの席で、窓に向けてため息を吐いた。

15 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/20(金) 18:05:42.35 ID:w1noihB1O [1/14]
(……お、一年は体育か)

(あいつ、相変わらず足遅いなー……陸上部なのに)

(あ、こけた……)

(……)

「あてっ」

「おう、随分と余裕そうじゃないか」

「……」

「なんだ、文句でもあるのかその顔は!」

(なんも言ってないのに)


16 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/20(金) 18:11:14.55 ID:w1noihB1O [2/14]
私は努めて普通だ。
いや、普通にしているつもりになっているだけなのだろうか。
こんな理不尽な怒られ方をするのも初めてではない。
前の母親にもよく言われていた気がする。
あまり思い出せない、思い出したくないの間違いだろうか。
先程こけた妹の姿は思い出せる。微笑ましい姿に少し頬が緩んだ。
こんな風にいつでも笑えればいいのかもしれない。
私にはとても難しいことに思えたが。

17 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/20(金) 18:17:49.30 ID:w1noihB1O [3/14]
「今日は何パンにしようかなー」

「……焼きそばの気分だな」

「んー、私はコロッケだね」

「……」

「……」

「じゃん」

「けん」

「ぽんっ」

「やりっ、今日も私の勝ちぃ」

「……次は負けんぞ」

「はっはっはっ、いつでも掛かってきなさい」

18 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/20(金) 18:34:56.77 ID:w1noihB1O [4/14]
うちの学校の購買は、漫画などであるように争奪戦になったりはしない。 
食堂がある上に弁当持ち込みも可能なので当たり前といえば当たり前だが。
まず友人に頼まれたパンを摘み上げると、次に自分のお目当てへと手を伸ばす。
その時、不意に伸ばされた誰かの指先が触れる。
私の焼きそばパン気分を邪魔するとはいい度胸ではないか。
私は伸びてきた手を視線で辿る。

19 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/20(金) 18:40:37.90 ID:w1noihB1O [5/14]
「……あ」

「……お」

「あ、えと……ご、ごめんなさいっ」

「おい、待てよ」

「……」

「持ってけ。おごりでいい」

「え、でも……お姉ちゃんの分が」

「私は……本当はコッペパンの気分だったんだ」

「おばちゃん、会計お願い」

「……お姉ちゃん、ありがとう」


「それでコッペパンなのか、ウケる」

「……うるさい。コロッケ部分だけ齧り取るぞ」

「そりゃ勘弁」


20 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/20(金) 18:58:07.16 ID:w1noihB1O [6/14]
放課後、私は教室に残り何をするでもなく校庭を見ていた。
野球部の声出しやサッカー部のランニング、実に青春と言った光景である。
昔、部活に所属していた頃を思い出す。
とは言っても、私の部活に対する態度
はあんな汗と涙の結晶という感じではなくて。
身体を動かしている間は色々なことを忘れられるから、そのためだけにやっていた節がある。

22 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日:2015/11/20(金) 20:29:48.87 ID:w1noihB1O [8/14]
「こらー、用の無い生徒は早く帰らんかー」

「……何してんだ?お前」

「つまんない反応だなー……てか、それ私のセリフ」

「部活はどうした」

「大会前は自主練。その程度のことも話さないんだ」

「……」

「もーすこし仲良くしてあげりゃいいのに」

「そう簡単な話じゃない」

「そうかね?」

「そうだよ」

23 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/20(金) 20:37:38.62 ID:w1noihB1O [9/14]
部外者だから気楽に言える。
部外者だからこそ、気楽に言ってくれる。
私は帰路に着きながら言われた言葉を反芻していた。
本当は簡単な話なのだろう。
私達は姉妹だ、仲良くしていても不自然ではない。
妹が望んでいるのかは知らないが、少なくとも私はそれを望んでいる。
いや、それだけなのだろうか。
この違和感がいつも、私の邪魔をする。


24 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/20(金) 20:39:24.90 ID:w1noihB1O [10/14]
「……お、おかえり。お姉ちゃん」

「ん、ただいま」

「……あ、あの」

「どした」

「今日のお昼……ありがとう」

「別にいいって」

「う、うん……」

「……」

「……」

25 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/20(金) 20:46:20.38 ID:w1noihB1O [11/14]
いつも弁当なのになぜ購買にいたんだとか、大会前だったんだな、とか。
会話の種はたくさん落ちているはずなのに、私はそれらが芽吹く前に全て摘み取っていく。
そのせいで妹は、困ったような顔で私を見ることしか出来ないのだろう。
不器用な私、とでも言えば少しは自己弁護できるだろうか。
私は鏡の前で苦笑した。
やはり私には難しいよ。

26 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/20(金) 21:07:05.49 ID:w1noihB1O [12/14]
「たっだいまー」

「おかえり、お父さん」

「あれ、お母さんはまだ帰ってきてないのかい?」

「今日は夜勤の日でしょ」

「あれ、そうだったっけ……」

「アルツハイマー?」

「まだそんな歳じゃないと信じたいね」

「すぐに夕飯の支度するね」

「いつもありがと。でも、お腹空いたら先に食べててもいいんだ」

「うん、分かってる」




27 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/20(金) 21:18:32.90 ID:w1noihB1O [13/14]
私は母があまり好きでは無かったが、私は母に似ていると自分で思う。
だから母があまり好きでは無いのかもしれない。母もそうだったのかもしれない。
父が私を気にかけてくれているのは分かっている。
だからこそ私はこんな私もあまり好きではない。
静かな食卓。
どこもこうなのだろうか、他所は違うのだろうか。
どうでもいいことを考えて、また会話の芽を摘んでいる気がする。
だがどうしようもない。
そう、どうしようもないのだ。

30 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/21(土) 19:57:11.26 ID:OumhvGLVO [1/11]
「お、お姉ちゃん……」

「どうした、何かあったのか」

「た、タオルを忘れちゃったみたいで」

「ん、待ってな」


「ありがとう、お姉ちゃん」

「……」

「おねぇ、ちゃん?」

「あ、いや。どういたしまして」

「……?」

31 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/21(土) 20:03:22.10 ID:OumhvGLVO [2/11]
思わず見蕩れた、なんてとてもじゃないが口に出来るわけがない。
ここ数年で妹は急に大きくなっている。もちろん背の話ではない。
きっと母親に似たのだろう。私は似ていない。当たり前だが。
別に大きいから好きとか小さいから嫌いとかいう気はないが、やはり大きいと目に付く。
不審に思われていないといいが。

32 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/21(土) 20:09:30.99 ID:OumhvGLVO [3/11]
「確かにあの子のナイスバディーは破壊力あるよね」

「……セクハラとかしてないだろうな」

「ま、まつまさかー……あはは」

「……」

「ま、だけだ陸上向きではないよねー」

「こっち見て言ってないか」

「そりゃ被害妄想ってやつだ」

「お前よりはあると思うが」

「は?」

33 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/21(土) 20:15:15.16 ID:OumhvGLVO [4/11]
私が変なわけではない。
笑い話にして濁してしまえばそう思える気がした。
気持ちが晴れるわけではないが、少なくとも誤魔化してはしまえる。
どこぞのパパでないが、これでいいのだ。
これでないといけない。

34 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/21(土) 20:19:11.81 ID:OumhvGLVO [5/11]
「そういや」

「む?」

「さっき妹ちゃん、知らない男の子と歩いてたなぁ」

「……そりゃまあ、そういう事もあるだろ」

「ありゃ屋上前の踊り場に行くつもりだろうね」

「誰も聞いてないだろ」

「……ぷっ、ひでぇ顔」

「誰のせいだ」

「あんたが一番よく分かってんでしょ」

「……顔洗ってくる」

「はいはーい」

35 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/21(土) 20:22:59.95 ID:OumhvGLVO [6/11]
私をからかうための嘘かもしれない。
いや、本当だとしても私には関係ない。
だと言うのに、私の足は引き寄せられるように階段を登っていく。
手洗い場はとうに通り過ぎた。どんな顔をしているのだろう。
せめて妹を怖がらせない顔であるとよいのだが。

36 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/21(土) 20:27:13.64 ID:OumhvGLVO [7/11]
「ぼ、僕じゃダメかな……?」

「……ごめん、なさい」

「どうして?他に好きな人でもいるの?」

「……」

「他にいないなら、とりあえず僕でも……」

「い、いやっ……」


「……おい」

「……?」

「……ひっ、す、すいませんっ!」

37 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/21(土) 20:31:52.33 ID:OumhvGLVO [8/11]
自慢ではないが、私はでかい。もちろん妹のでかいとは違う方向でだ。
年頃の女の子としては男子にビビって逃げらるような大きさは、ほんとの意味で自慢にならない。
だが今だけは役に立って助かったと思える。
ただの告白なら見届けるのもやぶさかでは無かったのだが。


38 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/21(土) 20:33:04.83 ID:OumhvGLVO [9/11]
「大丈夫か」

「う……う、ん」

「無理するな、しばらくそうしてろ」

「……ぎゅぅ」

「……よしよし」

39 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/21(土) 20:35:39.42 ID:OumhvGLVO [10/11]
妹の髪から、甘い香りがする。
同じシャンプーのはずなのに、何が理由でここまで違うのだろう。
震える妹の肩に触れる。
きっと私はただの告白でも邪魔してしまっていたかもしれない。
臆病な妹。愛しい妹。
守れるのは私だけ、なんて言葉はエゴだろうか。

47 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/21(土) 23:57:39.63 ID:nizCjGOxO
「落ち着いたか?」

「……うん、もう平気だよ」

「今後は気を付けろ。今回は私がいたからよかったけど……」

「……」

「……?」

「……知ってた、から」

「へ?」

「お姉ちゃんがいるって、知ってたから」

48 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/22(日) 00:03:04.71 ID:g7r4Wkj4O [1/8]
顔を真っ赤にしながら、私を見つめる妹。
そんな妹が今しがた発した言葉に私は固まる。
今いる場所から私が先ほどいた場所は死角になっていて見えないはずだ。
それなのに知っていたとは、どういうことだろう。
と言うか知られていたとしたら、偶然ではなく追ってきていたこともバレていたのか。
自分の顔が確認出来ないが、目の前の妹のようになってないか心配だ。

49 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/22(日) 00:16:22.53 ID:g7r4Wkj4O [2/8]
「ここからは死角の場所に隠れていたのだが」

「……うん」

「なら何故私がいると……」

「……先輩が、言ってたから。多分お姉ちゃんが来るって」

「先輩……」

(あいつ、最初から知ってやがったのか。あとでぶっ飛ばす)

「……もし、いなかったらどうしてたんだ」

「信じてたから、考えてなかった」

「……」

「……」


50 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/22(日) 00:21:46.71 ID:g7r4Wkj4O [3/8]
妹がそんな風に思っていたとは思わなかった。そんな風に思って欲しいとは思っていたが。
必死に言葉を紡いだ反動か、妹は俯いて何も言わなくなった。
次は私が必死になる番なのだろう。
頬が熱い。
鏡なんて見なくても分かる。
姉妹揃って同じ顔だ。

51 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/22(日) 00:25:59.08 ID:g7r4Wkj4O [4/8]
「他に好きな奴が出来たら、いつでも言っていい。それまでは私を好きでいてくれ」

「……うん」

「大好きだ、妹」

「私も大好き、お姉ちゃん」


「……っ」

「……ん」



52 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/22(日) 00:31:39.68 ID:g7r4Wkj4O [5/8]
今後どうなるかは分からない。
ただ確実に言えることは、私は今後妹以外にこの感情を持つことなど出来ないだろうということ。
それが、私にとっても妹にとってもいい未来をもたらさないことを知っていても。
今はただ、このままでいさせて欲しい。
心を奪われたあの日から、ずっと願っていたことなのだから。

53 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/22(日) 00:33:34.19 ID:g7r4Wkj4O [6/8]
「……」

「……」

「……今日、部活は?」

「大会前だから、自由参加だよ」

「一緒に帰るか、どうせなら」

「……うんっ!」





54 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/22(日) 00:40:56.00 ID:g7r4Wkj4O [7/8]
その日は初めて妹と一緒に帰った。
初めて手を繋いだし、色々初めてばかりで目が回りそうだ。
帰り道に私たちは色々な話をした。
私が心配してくれてる事を最初から知っていた事。
そしてそんな私に上手く言葉を返せない自分が歯がゆかった事。
妹も似たような気持ちだったのだと知って、私はつい口元が緩むのを感じた。
似た物姉妹だ。
それだけの事も、今は感無量である。

57 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/22(日) 11:16:10.34 ID:JDjEebc3o [1/10]
「……ただいま」

「おかえりー、って。あれ?」

「ただいま、お母さん」

「珍しいわね、二人一緒になんて」

「……うん」

「今後はそうでもなくなるかも」

「あら?」

「……かも」

「あらあら?」

58 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/22(日) 11:28:26.66 ID:JDjEebc3o [2/10]
その日は珍しく、4人で食卓を囲んだ。
母は嬉しそうに私達を見つめ、そんな母を見て父は嬉しそうに笑い、そんな両親を見て私達もはにかんだ。
きっと仲良くなってくれた事を喜んでくれているのだろう。
実はそれだけじゃなかったりするのだが、今は余計な事を言わないでおく。
いつかは知られてしまうか、知らせないといけないのだろうけれど。
今はとりあえず、妹の笑顔を堪能しておこう。

59 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/22(日) 11:35:36.99 ID:JDjEebc3o [3/10]
「……ふぅ」

「お、お姉ちゃん?」

「ん、どうした」

「い、一緒に……入っても、いい?」

「……」

「……」

「……いいよ、おいで」

「お邪魔、します」

60 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/22(日) 11:43:29.41 ID:JDjEebc3o [4/10]
自分ちの風呂に入るのにお邪魔しますはないだろう、私は妹の頭を洗いながら小さく笑った。
妹はえへへと小さく笑い、私にされるがままだ。
二人で湯船に浸かり、向かい合う。狭い湯船なので少々窮屈だが、その窮屈さも今は悪い気分ではなく、むしろ好印象だ。
妹はどう思っているだろうか。
部位に差がある分だけ私よりも窮屈さを感じていないだろうか。
もっと話がしたい。口下手なのが口惜しい。

61 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/22(日) 11:59:44.06 ID:JDjEebc3o [5/10]
「……お姉ちゃん、いい匂い」

「そうか?自分じゃよく分からんな」

「……んーっ」

「く、くすぐったいぞ」

「ご、ごめん……」

「いや、謝らんでいい」

「へ?」

「こっちからもするからな」

「ひゃんっ……」

「……」

「……」

62 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/22(日) 12:04:39.57 ID:JDjEebc3o [6/10]
口下手なりに、色々話した。
運動部に入った理由は、私のように強くなりたかったとの事。
陸上部を選んだのは、やはりアイツがいたからとの事。
一緒の布団の中で、色々話した。
もちろん私からも話した。
私は強くなんてない事。
一目惚れの事。
気付けば外が明るくなるほどに話した。
今までの空白を埋めるように、たくさんたくさん。

63 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/22(日) 12:09:20.18 ID:JDjEebc3o [7/10]
「無事二人は結ばれたんだねー、よかったよかった」

「それについては感謝してる」

「おう、感謝しろ」

「感謝しているが、お前の態度が気に喰わない」

「あぁん?」

「……ありがとな」

「うむ」


「あ、先輩」

「アイツから聞いたよ。よかったね」

「はい、先輩のおかげです!」

「おかげ……ね」

「……?」

「私が言う事じゃないかもしれないけどさ。アイツの事、宜しく頼むよ」

「……はい、頑張ります」


「……」

「……さーて、コッペパンでも買いましょうかね」

64 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/11/22(日) 12:15:43.04 ID:JDjEebc3o [8/10]
次の休みは何をしようか、自然と頬が緩む。
妹も同じなのだろうか、同じであったら嬉しい。

今頃お姉ちゃんは何をしているだろう。
昨日の事をふと思い、私は顔を真っ赤にした。
お姉ちゃんも同じなのだろうか、そうだったら可愛いかもしれない。

妹よ。

お姉ちゃん。

大好きだ。

大好きだよ。

後輩「先輩、そろそろ寝ませんか?」先輩「えー?まだ早いよ」

1 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/20(火) 10:35:31.02 ID:13Oon+IJo [1/14]
先輩「もしかして……このゲーム、つまらなかった?」

後輩「いえ、そうではなくて……明日も朝早いので」

先輩「あー、そっか。月曜日か」

後輩「ごめんなさい、先輩」

先輩「謝られると逆に困っちゃうなぁ」

先輩「しょうがない、寝よっか」

後輩「え?先輩はいいんですか」

先輩「二人でやんないとつまんないゲームだから」

後輩「そう、ですか」

先輩「そうなんです」

2 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/20(火) 10:39:00.86 ID:13Oon+IJo [2/14]
後輩「……ん」

後輩(もう、朝……時間は?)

後輩(うん、まだ平気)

後輩「んーぅ……」

先輩「すぅ……」

後輩「それじゃ、行ってきますね。先輩」

後輩「……」

後輩「……ちぅ」

3 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/20(火) 10:44:40.88 ID:13Oon+IJo [3/14]
先輩「んーぅ……っと」

先輩(今何時……ふむ)

先輩「どうりでお腹が空いてるわけだ」

先輩(後輩ちゃんもそろそろお昼食べてるかな?)

先輩「さて、今日は何味にしようかなっと……ん」


後輩『先輩、起きてましたか』

先輩「うん、どしたの」

後輩『またカップ麺で済ませようとしている予感がしましたので』

先輩「……」

後輩『材料は買ってあるんですから、自炊の練習ちゃんとしてください』

先輩「……ふぁーい」

後輩『ちゃんと食材減ってるかチェックしますからね。捨てたりしたら……』

先輩「わ、分かってるって。じゃぁね」

後輩『あっ、先輩?』

4 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/20(火) 10:50:11.70 ID:13Oon+IJo [4/14]
後輩「もう……」

後輩(やっぱりちゃんと作り置きして置いた方がいいのでしょうか)

後輩(こうしてコンビニ弁当を突いている手前、強く言えない気がしてなりません)

「さっきの電話、聞こえちゃった」

後輩「あ、どうも……」

「弟くん?大変だねぇ、お姉ちゃんは」

後輩「へ?えと……まぁ」

後輩(年上が相手なんですけど、とは言えないな)

5 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/20(火) 10:56:33.65 ID:13Oon+IJo [5/14]
「後輩ちゃん、飲んでる?」

後輩「あ、はい。頂いてます」

後輩(参ったな、早く帰りたいのに……)

「ねぇ、後輩ちゃんってさ」

後輩「はい、なんでしょうか?」

「今、彼氏っているの?」

後輩「……」

後輩「……います」

「え?何?今の沈黙。あっやしー」

後輩(めんどくさいな、もう……ん)

後輩(……ドクロの絵文字)

後輩「すいません、急用が出来たので帰らせていただきます」

「へ?あ、ちょっ……」

「おい、お前が調子に乗るからだぞー」

「あーあ、後輩ちゃん帰っちゃったの?」


後輩(駅前のシュークリーム屋さん、まだ開いてるかな?)

6 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日:2015/10/20(火) 10:56:56.36 ID:eWcB9S2qo
お?両方とも女性かな?期待

7 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/20(火) 10:59:14.54 ID:13Oon+IJo [6/14]
後輩(……電気、付いてない)

後輩(どこかに遊びに?なわけないか)


後輩「……先輩?」

「……」

後輩(毛布が盛り上がってる……なんてベタな)

後輩「ただいま帰りました、先輩」

先輩「……」

後輩(……毛布つむり)

先輩「……お腹空いた」

後輩「材料はあったはずですが?」

先輩「……む」

後輩(台所が悲惨な事に……)

先輩「全然おいしくなかった」

後輩「分かりました、すぐに作りますね」

先輩「おいしくなかったー」

後輩「駅前のシュークリーム、ありますから」

先輩「ほんと?」

後輩「夕食の後ですよ」

8 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/20(火) 11:05:37.82 ID:13Oon+IJo [7/14]
後輩「……ふぅ」

後輩(昔から、子供っぽくてずぼらな所がある人だとは思っていましたが)

後輩(家賃が払えなくなって街を放浪していた所を見つけた時は、驚きました)

後輩(何も知らない先輩、まるでケースに入れられた魚のような、先輩……)

後輩(……少し失礼な物言いでしょうか)


後輩「先輩、あがりましたよ」

先輩「もぐもぐ……」

後輩「どうですか?」

先輩「おいしいよ、ほら後輩ちゃんも。あーん」

後輩「……」

後輩「……あーん」

先輩「おいしい?」

後輩「はい、おいしいですよ」

9 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/20(火) 11:08:10.17 ID:13Oon+IJo [8/14]
先輩「……あ」

先輩「後輩ちゃん、下着取ってー」

先輩「……後輩ちゃん?」


後輩「……」

先輩「ありゃ、寝てる」

先輩「毛布毛布っと……」

先輩「お疲れ様、後輩ちゃん」


先輩「っと、寒い寒い」

後輩「……」

後輩(……相変わらずスタイル抜群ですね、先輩)

10 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/20(火) 11:25:54.36 ID:13Oon+IJo [9/14]
後輩「……っ」

後輩(しまった、本当に寝ちゃってた……)

先輩「~♪」

後輩「先輩、まだ起きてたんですか」

先輩「あっ、後輩ちゃん。ごめん、起こしちゃった?」

後輩「いえ、普段寝ない時間だったので体が自然に」

先輩「そっか、ならよかった」

後輩「よくないです、先輩。こんな時間までゲームだなんて」

先輩「後輩ちゃんも、やる?」

後輩「え……」

後輩(……この時間から寝ると遅刻してしまうかもしれません)

後輩「操作方法を教えていただいてもいいですか?」

11 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日:2015/10/20(火) 11:38:43.11 ID:13Oon+IJo [10/14]
続きます

12 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日:2015/10/20(火) 11:54:08.43 ID:ESTcNlkeO
きたい

13 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/20(火) 14:45:44.34 ID:13Oon+IJo [11/14]
「おーい」

後輩「……」

「おーい、後輩ちゃん、おーきーてー」

後輩「……んぁ?」

「よかった、起きた」

後輩「くぁ……せん、ぱい?」

先輩「はい、先輩です」

後輩「……っ!?い、今何時ですか!?」

先輩「ご安心を、いつも後輩ちゃんが起きる時間でございます」

後輩「よかった……」

後輩「先輩がこんな時間に起きているなんて、珍しい事もありますね。おかげで助かりました」

先輩「寝てないんだなこれが」

後輩「……健康に悪いですよ」

先輩「今さら?」

後輩「……シャワー、浴びてきます」

先輩「ふわーぁ……それじゃ、私は寝ようかな……」


後輩(……私を起こすために起きていてくれた、とか?)

後輩(自意識過剰みたいで聞けませんね)

14 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/20(火) 14:48:03.94 ID:13Oon+IJo [12/14]
後輩「おはようございます」

「おはよう、後輩さん」

後輩「……」

「わっ、どうしたのその隈。大変な事なってるよ」

後輩「……徹夜でゲームを、してしまいまして」

「後輩さん、徹夜でゲームとかするんだ。ちょっと意外かもー」

後輩(自分でも意外です……)

15 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/20(火) 14:53:39.94 ID:13Oon+IJo [13/14]
「後輩ちゃん、ゲーム好きなの?」

後輩(この人は確か、昨日の……)

後輩「……まぁ、たしなむ程度には」

「俺の家、最新のゲーム機揃ってるよ!」

後輩(ゲーム機……そういえば先輩は中古で買ってきた古いゲームばかりやってますね)

「そ、それで―――今日空いて―――」

後輩(流行に興味が無いのでしょうか。それとも、私に遠慮して……?)

「ど、どうかな?」

後輩「あ、すいません。聞いてませんでした」

「……ぅ」

後輩「……?」

「ま、また今度でいいや。じゃ、じゃあね」


後輩「……なんだったんでしょうか」

「やるねぇ、後輩さん」

後輩「??」

16 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/20(火) 15:10:41.57 ID:13Oon+IJo [14/14]
後輩(……これが最新のゲーム機、か)

後輩(いち、じゅう、ひゃく、せん、まん……むぅ、結構しますね)

後輩(でも、先輩が喜ぶなら……)

後輩(いや、そもそも先輩が欲しがってるかどうかも……)

後輩(……推測で悩むのは性に合いませんね)


先輩「お腹空いたなー、後輩ちゃんまだかなー……ん?」

先輩「後輩ちゃんからメールだ。なんだろ?また遅れるとかかな」

先輩「なになに……」


後輩『先輩、今一番欲しい物ってなんですか?』


先輩「……?」

先輩「お腹、空いたから、早く帰って、きて……と」


後輩「……ん」

後輩「先輩、そういう事じゃなくて……」

後輩(……うぅん、先輩の望みは正にこれなんでしょうね。好意の押し付けはやめましょう)

後輩「そうと決まれば、早く帰らねば」

17 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日:2015/10/20(火) 22:58:51.06 ID:a0EySXjco
ええな

18 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/21(水) 13:31:12.88 ID:72grUMV4o [1/6]
後輩「先輩、ただいま帰りました」

先輩「おかえりなさーい」

先輩「後輩ちゃん、私の誕生日は結構先だよ」

後輩「ちゃんと覚えてますよ。そういう意味のメールじゃありません」

先輩「じゃあ、どういう事?」

後輩「……」

後輩「……実はですね」

19 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/21(水) 13:38:22.24 ID:72grUMV4o [2/6]
先輩「そんなこと考えてたんだ、後輩ちゃん」

後輩「……はい」

先輩「……ぎゅう」

後輩「っ」

後輩「せ、先輩……っ」

先輩「我慢を全くしてないかって言ったら、嘘になっちゃうけど」

先輩「その我慢はきっと、必要な我慢なんだと思うから。だから、平気だよ」

後輩「せん、ぱい……」

先輩「なで、なで」

後輩「く、くすぐったいですよ」

先輩「あはは、お腹空いちゃった。早く晩御飯食べよ?」

後輩「……はい」

20 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/21(水) 13:48:40.89 ID:72grUMV4o [3/6]
先輩「~♪」

後輩「……」

先輩「ん、後輩ちゃんもやりたいの?」

後輩「……明日はお休みなので」

先輩「あれ?水曜日だよね、明日」

後輩「祝日くらいは覚えておきましょう、先輩」

先輩「そういえばそうだっけ」

後輩「……で、その」

先輩「久しぶりにお出かけでもするー?後輩ちゃん、行きたい場所とかあるかな」

後輩「先輩はどうですか?」

先輩「私が出不精なの一番知ってるお方が何をおっしゃる」

後輩「それを言ったら、私もあまり外出する方ではないですよ」

先輩「んー、それじゃやっぱり……はいっ」

先輩「休みと言えば、徹夜ゲームでしょ!」

後輩「……お付き合いします」

21 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/21(水) 14:23:17.78 ID:72grUMV4o [4/6]
先輩「後輩ちゃん、そこはこうするんだよ」

後輩「なるほど」


先輩「おっ、後輩ちゃんやるねぇ」

後輩「恐縮です」


後輩「先輩、このアイテムこれと組み合わせてはどうでしょう?」

先輩「おぉ、いいね」


後輩「……」

先輩「……」

22 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] 投稿日:2015/10/21(水) 14:26:22.57 ID:s24llUxxo [1/2]
きたか

23 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/21(水) 14:40:00.71 ID:72grUMV4o [5/6]
先輩「ぐー……」

後輩「……徹夜ゲームじゃなかったんですか?先輩」

後輩「……」

後輩「……ん……」


先輩「……じー」

後輩「……」

後輩「起きて、いらっしゃったんですか?」

先輩「うぅん、今起きたんだよ」

後輩「……」

先輩「……」


先輩「今日は一緒にお風呂はいろっか」

後輩「……はい」

27 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/22(木) 22:44:49.44 ID:JTjBVz53O [1/8]
後輩「……ふー」

先輩「お湯加減どう?後輩ちゃん」 

後輩「私は丁度いいですが……少し熱いかもしれません」

先輩「いちち、目にシャンプーが……」

後輩「大丈夫ですか?先輩。シャワーです、どうぞ」

先輩「んーぅ……ありがと、後輩ちゃん」

後輩「いえいえ」

28 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/22(木) 22:47:45.01 ID:JTjBVz53O [2/8]
先輩「二人だと流石に狭いね」

後輩「そう、ですね」

先輩「はー……」

後輩(普段クセ毛だから、髪の毛真っ直ぐの先輩がたまに別人に見えちゃいます)

先輩「後輩ちゃん、また大きくなった?」

後輩「へ?」

先輩「わきわき……」

後輩「ひゃっ!?せ、先輩っ」

先輩「よいではないかよいではないかー」

29 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/22(木) 22:58:14.56 ID:JTjBVz53O [3/8]
先輩「男の人は大きいのが好きってよく聞くけれど」

後輩「だめです、先輩……」

先輩「私も大きい方が好きだなぁ」

後輩「ん……ぅ」

先輩「こうやってクッションみたいに出来るしー」

後輩(先輩の髪……同じシャンプーのはずなのに……)

後輩「わ、私は先輩みたいに……スタイルがいい方が、いいです」

先輩「そうかなぁ?」

後輩「そう、です」

先輩「えへへ、ありがと」

後輩(……その笑顔は反則、です)

30 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/22(木) 23:06:47.15 ID:JTjBVz53O [4/8]
後輩「先輩、ちゃんと乾かさないとダメですよ」

先輩「えー、どうせめちゃくちゃになるんだからいいよぉ」

後輩「ダメです」

先輩「んじゃあ……後輩ちゃん、おねがーい」

後輩「……どうぞこちらへ」


先輩「~♪」

後輩(……やっぱり、いい香り)

31 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/22(木) 23:14:59.73 ID:JTjBVz53O [5/8]
先輩「ねぇ、後輩ちゃん」

後輩「はい、何でしょうか」

先輩「私が我慢をしてないかって、後輩ちゃんは言ってたけど」

先輩「あれって普通、私が聞くことなんじゃないかな?」

後輩「……」

先輩「辛かったらいつでも言ってね……なんて言える立場じゃないか、あはは」

先輩「……わぷあっ?」

後輩「……ぎゅう」

先輩「後輩ちゃんの髪……いい香りがするね」

後輩「先輩の髪と変わりませんよ。同じシャンプーなんですから」

先輩「えー?なんか違うと思うけど、気のせいかぁ」

32 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/22(木) 23:19:34.54 ID:JTjBVz53O [6/8]
後輩(私が無理するのは、当たり前なんですよ?先輩)

後輩(だって無理に先輩を縛り付けてるのは、私なんですから)

先輩「……へくしっ」

後輩「あっ、す、すいません。風邪ひいちゃいますね」

先輩「後輩ちゃんもね、早く服着よ」

後輩(……残念)

33 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/22(木) 23:27:54.83 ID:JTjBVz53O [7/8]
先輩「さーてっと……寝ますか!」

後輩「もうですか?今日はお早いですね、先輩」

先輩「……ぽん、ぽん」

後輩「……?」

先輩「いつも思っていたけど、一人で寝るには大きいと思うんだこの布団」

後輩「……では、失礼します」

先輩「どうぞ、遠慮なく」


先輩「後輩ちゃんほど弾力がなくて申し訳ない」

後輩「私は好きだから、いいんです」

先輩「んふふー」

後輩「……ふふ」

36 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/23(金) 20:28:43.18 ID:VdXKAXKdO [1/6]
『どうしたの?こんな所に一人で』

『え?あの、その……』

『見ない顔だね、もしかして新入生かな』

『ウチのガッコ広いから、こうして迷い込む子が毎年いるんだよね』

『はい、手』

『……はい?』

『ほら、急がないと遅刻になっちゃうよ』

『……あ、ありがとうございます』

37 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/23(金) 20:41:12.18 ID:VdXKAXKdO [2/6]
『いやぁ助かったよ、キミがうちのサークルに来てくれて』

『……いえ、そんな』

『こうして改めて知り合えたんだし、キミって呼び方は他人行儀かな』

『よろしくね、後輩ちゃん』

『よ、よろしくお願いします。先輩』


『他の方はいらっしゃらないんですか?』

『ほとんど名前借りてるだけだからねー』

『そ、そうなんですね』

『だから後輩ちゃんも無理に来なくて大丈夫だよ』

『いえ、ちゃんと来ます』



38 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/23(金) 20:55:09.02 ID:VdXKAXKdO [3/6]
『ここに来るのも今日までかー』

『長いようで短かったなぁ』

『……先輩』

『あれ、後輩ちゃん。どうしたの?こんな所で』

『少し、懐かしみに』

『あはは、後輩ちゃんが卒業するわけじゃないのに』

『あの時も先輩は、今と同じように話しかけてくださいましたね、どうしたの?って』

『懐かしいねぇ』

『……先輩』

『んー?』


『……また、会えますか?』

『んー……』

『また会う気がするなぁ、なんでかは分からないけど、さ』

39 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/23(金) 21:10:54.23 ID:VdXKAXKdO [4/6]
後輩「……ん、ぅ?」

後輩(なんだか凄く、懐かしい夢を見ていたような気が……)

後輩「……?」

後輩「せん……ぱい?」

後輩「せんぱいっ!」


先輩「どうしたの?後輩ちゃん」

後輩「……い、いたんですか」

先輩「私も起きたのはさっきだけどね。後輩ちゃん、かわゆい顔で寝てるもんだからおこしづらくって」

後輩「……」

先輩「後輩ちゃん?」

後輩「……ぎゅー」

先輩「もがが」

後輩(この気持ちはあんな夢、見たせいです)

後輩(そう、きっとそう)

先輩「よしよし、いいこいいこ」


40 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/23(金) 21:28:33.10 ID:VdXKAXKdO [5/6]
後輩「こんな時間まで寝てしまってたんですね、私」

先輩「お休みの日くらいいいんじゃない?」

後輩「せっかくの休みだからこそ、時間を無駄にしたくなかったんですが」

先輩「それじゃ、今からの時間を有効に使えばいいよ」

後輩「そう改めて言われても、なかなか難しいというか……」

後輩「……じー」

先輩「……?顔になにか付いてるかな」

後輩「いえ、その……」


先輩「……先にお風呂、入ろっか」

後輩「……はい」

46 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/24(土) 21:17:51.00 ID:bRGlXwq3O [1/5]
後輩「……ぼーっ」

後輩(……先輩、柔らかかった……)

後輩「……」

「こーうはいちゃんっ」

後輩「……はひ、なんでしょうか?」

「……そんな後輩ちゃんの顔、初めて見たわ」

後輩「ど、どんな顔してました?」

「なんて言ったらいいんだろ、マタタビを思う存分渡された猫?かな」

後輩「そんな顔してましたか、私……ぺしぺし」

「いや、悪いことじゃないと思うよ。いつもの後輩ちゃん、こう眉間にシワが寄っちゃってるから」

後輩(……自分じゃわからないですね)

47 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/24(土) 21:25:35.92 ID:bRGlXwq3O [2/5]
「それで、なんか良いことでもあったわけ?」

後輩「それは……まあ、その」

「いいなぁ、そういうの。初々しいって言うか」

後輩(そういえば、先輩は初めてだったんでしょうか?)

「私も彼氏、作ろうかしら」

後輩「……彼氏」

「ん、どうかしたの?」

後輩「あ、いえ……」

後輩(そう、普通は彼氏……ですよね)

48 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/24(土) 21:29:40.61 ID:bRGlXwq3O [3/5]
後輩(先輩はどう思ってるのでしょうか、この歪な関係を)

後輩(聞けるわけないことを悩んでも、仕方のない事ですが)

後輩(なぜ今になって、私はこんなにも不安になっているのでしょうか?)

後輩(……いえ、今になってではありませんね。私は昔から変わらないまま)

後輩(先輩にも変わらない事を、強要してしまっている)

後輩(……先輩)

49 名前:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/24(土) 21:37:42.02 ID:bRGlXwq3O [4/5]
「こ、後輩ちゃん。そんなに飲んで大丈夫?」

後輩「……ら、らいじょぶれふ」

(ど、どう見ても大丈夫じゃない……でも、今ここにいる男に送らせるのはちょっとなぁ)

後輩「……げふーぅ」

(とはいえ、今の状態の後輩ちゃんにまともな道案内も期待出来ないし……ん、そうだ)

「後輩ちゃん、少しスマホ借りるわね」

後輩「……」

(通話履歴から……って、ほとんど同じ人ね)

(この先輩ってのが彼氏さん、かな?)

「お願い、出て……」

『もしもーし、後輩ちゃん?』

「……女の人の、声?」

『あれ、後輩ちゃんじゃない?もしもーし』

(……はっ、今は考えてる場合じゃないか)

「私は後輩ちゃんの会社の同僚で……」

53 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/26(月) 21:20:00.19 ID:wF2XcDPxo [1/2]
後輩「……うー」

先輩「大丈夫?後輩ちゃん、立てる?」

後輩「……気持ち悪い、です……」

先輩「吐いちゃえばいいよ、我慢しないで」

後輩「……う、ぷ……」

先輩「……さす、さす」

後輩「……ぅ」

先輩(後輩ちゃんがここまで飲むなんて、珍しいな)

後輩「……ぐぅ」

先輩「あ、寝ちゃった」

54 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/26(月) 21:37:18.74 ID:wF2XcDPxo [2/2]
先輩「連絡くださってありがとうございます」

「あ、いえ……」

先輩「よい、しょっと……」

後輩「……」

「そ、そのまま背負って行くんですか?」

先輩「急いでたもので、財布を家に忘れてしまって」

「立て替えておきましょうか?」

先輩「……」

先輩「大丈夫です、お構いなく」

「……っ」

55 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/27(火) 00:06:11.04 ID:gIAL5Zi+o [1/4]
「……あ、あの」

先輩「まだ何か?」

(先輩とか言う人が、女にだらしない男って可能性もまだ、ないわけじゃないけど……)

「あなたが、先輩さん……ですか?」

先輩「……そうですが、何か?」

「え?あ、その……後輩ちゃんとは、どういうご関係で?」

(なにを聞いてるんだろ、私。先輩後輩に決まって……)

先輩「恋人ですけど」

「あぁ、こいび……へ?」

先輩「もうよかったですか?」

「あ……は、はい」

先輩「それでは、これで」

「……は、はは」

56 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/27(火) 00:26:26.50 ID:gIAL5Zi+o [2/4]
先輩「……」

後輩「……せん、ぱひ」

先輩「あ、後輩ちゃん。起きた?」

後輩「……ずっと、おきてましたよ……」

先輩「そうだったんだ」

後輩「……せんぱい、すきですぅ……」

先輩「私も大好きだよ、後輩ちゃん」

後輩「……すぅ……すぅ」

先輩「……今度は本当に、寝ちゃったかな?」

先輩(……さっきの人に余計な事、行っちゃった気がするなぁ)

先輩(……大丈夫だとは、思うんだけれど)

57 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/27(火) 01:19:58.47 ID:gIAL5Zi+o [3/4]
後輩「……?」

後輩(あれ、ここは……どうやって帰ってきたんだっけ)

後輩「……っ」

後輩(頭がガンガンする……水、水……)


後輩「……んぐ、んぐ」

後輩「……ぷぁ」

後輩(だんだん頭がすっきりしてきました……)


先輩「……ぐー……」

後輩(先輩、シャツのままで寝ちゃシワになっちゃいますよ)

先輩「んー……ぅー……」

後輩「……先輩、ありがとうございました」

後輩「……ちう」

63 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/28(水) 02:05:44.62 ID:hlpDGvG6o [1/6]
後輩「……おはようございます」

「あ……お、おはよう。大丈夫だった?あの後」

後輩「はい……ご迷惑おかけしました」

「……えと」

後輩「……?」

「あの先輩って人と……恋人だって、ほんと?」

(……って、聞く必要ないのに)

後輩「……」

「ごめんね、後輩ちゃん。答えたくなければ……」

後輩「本当ですよ」

「……そう、なんだ」

64 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/28(水) 02:25:49.49 ID:hlpDGvG6o [2/6]
後輩「すいません、隠していたかったわけではないんですが」

後輩「あえて言う事でも無い気がしてしまっていたんです」

「……」

後輩「ちょうどいい機会だったのかもしれません」

後輩(きっとこんな事でも無い限り、私からは言い出せなかったでしょうし)

「……えと、その」

後輩「……変だと、思いますか?」

「あ、いや……」

後輩「いいんですよ、自分でも思わないわけじゃないですから」

「……そうなの?」

後輩「はい、いつも不安で一杯です」

65 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/28(水) 02:40:27.91 ID:hlpDGvG6o [3/6]
「それなら、なんで……」

後輩「……それでも」

後輩(そうだ、それでも……)

後輩「それでも、好きなんです」

「……そう、なんだ」

後輩「……はっ」

後輩「す、すいません。こんな事言われても困りますよね」

「うぅん、後輩ちゃんの意外な顔が見れてよかったよ」

後輩「お恥ずかしい、です」

「他の人には一応、内緒にしておくね」

後輩「ありがとうございます」

「っと、少し話し込んじゃったわね。急ぎましょ」

後輩「……はい」

(……それでも好きなんです、か。少し、憧れるな)

66 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/28(水) 03:47:31.51 ID:hlpDGvG6o [4/6]
後輩(それでも好きなんです……か)

後輩(こんな簡単な事だったんですね)

後輩(先輩に、凄く会いたい……)


先輩「……んー、お腹空いたなぁ」

先輩「今日も後輩ちゃん、遅いのかな……」


後輩「……せん、ぱいっ!」

先輩「あれ、後輩ちゃん。今日ははや……」

先輩「わぷぁっ」

後輩「先輩……大好き、です」

先輩「……ん、ありがと」

後輩「ずっと一緒に、いましょう」

先輩「私は最初から、そのつもりだよ」

後輩「先輩、せんぱい……っ」

先輩「……なで、なで」

67 自分:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] 投稿日:2015/10/28(水) 03:54:54.49 ID:hlpDGvG6o [5/6]
後輩「……先輩、そろそろ寝ませんか?」

先輩「えー?まだ早いよ」

後輩「……そうですね、もう少し起きてましょうか」

先輩「うんうん、そうしよう」


後輩「……ぎぅ」

先輩「……ぎゅーっ」

後輩「先輩、アメ食べます?アメ」先輩「んー……」

1:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/13(月) 18:24:29.49 ID:UvksuAqSo
先輩「何味?」

後輩「ハッカです」

先輩「……他は?」

後輩「ハッカだけです」

先輩「……ぷはー」

後輩「あーっ、露骨に嫌な顔しましたねっ」



2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/13(月) 18:31:31.01 ID:UvksuAqSo
先輩「だって、ハッカってさ」

後輩「はい」

先輩「なんかこう、最後まで残ってるイメージじゃない?」

後輩「……」

後輩「……先輩は今、完全に敵に回しましたよ」

先輩「後輩を?」

後輩「いいえ、うちのおばあちゃんです」

先輩「……」

後輩「……」


3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/13(月) 18:34:01.54 ID:UvksuAqSo
先輩「……怖いの?後輩のおばあちゃん」

後輩「すっごく優しいです、アメくれますし」

先輩「……ならいいや」

後輩「むー、そうやってまた煙に撒こうとして」

後輩「先輩はハッカよりも、そいつの方が好きって言うんですか?」

先輩「そりゃその二択ならね……」


4:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/13(月) 18:38:22.23 ID:UvksuAqSo
先輩「後輩も試してみる?案外気に入ったりして」

後輩「えっ」

先輩「……」

後輩「え、ええっと……」

先輩「ほい」

後輩「へ?あ、ダ、ダメです先輩……」

後輩「あんぐっ」

先輩「……」

後輩「……」


5:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/13(月) 18:41:33.88 ID:UvksuAqSo
先輩「……ぷっ、あははっ」

後輩「これは……シガ、レット……?」

先輩「お菓子にはお菓子で対抗するのが一番だと思いまして」

後輩「……先輩、いぢわるです」

先輩「あはは、悪い悪い」

後輩「こうなったら、先輩にも……」

先輩「っと、もうすぐ昼休みも終わるな」

先輩「それじゃ、後輩はサボるなよー」

後輩「あっ、先輩……また逃げられた」

後輩「私も急がなくちゃ……」

後輩「……もぐもぐ」


9:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/14(火) 19:45:49.99 ID:SOowNfO1o
先輩「……ふー」

ガタンッ

先輩「……っ!」

後輩「先輩、やっぱりここにいましたね」

先輩「……なんだ、後輩か」

後輩「焦って隠すぐらいなら吸わなきゃいいじゃないですか、そんなもの」

後輩「お口が寂しいなら、ここに適役もいますし」

先輩「適役?」


10:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/14(火) 19:47:23.05 ID:SOowNfO1o
後輩「どやっ」

先輩「……ぷふーっ」

後輩「げほっ、げほっ……もー、なんてことするんですかっ」

先輩「なんでハッカしかないの?」

後輩「?」

先輩「アメの味だよ」

後輩「そりゃ、おばあちゃんのお気に入りですから」

先輩「いや、そうじゃなくて……」

後輩「??」

先輩(おばあちゃん子、ってやつかねぇ)


11:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/14(火) 19:48:49.64 ID:SOowNfO1o
後輩「どうしたんですか?先輩」

先輩「んー」

先輩「一個、貰ってもいいかなって」

後輩「ほんとですか!」

先輩「ただ、条件が一つ」

先輩「……こんな風にして、口移しで欲しい」

後輩「あぁ、なんだそんなこと……へ?」

先輩「……」

後輩「……」


12:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/14(火) 19:53:26.79 ID:SOowNfO1o
後輩「冗談、ですよね?」

先輩「そんなに冗談が得意に見えるかな」

後輩「え、えと……」

先輩「ぷはー……」

後輩「……」

先輩(ちょっとした冗談のつもりだったんだが)

後輩「……むむむ」

先輩(耳まで真っ赤にされちゃうと)

先輩「私が手伝ってやるから、ほら」

後輩「あ、ちょっと……はぐっ」

先輩「……少しぞくぞくするな」

後輩「ひゃい?」

先輩「なんでもない、こっちの話だ」


13:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/14(火) 19:59:16.14 ID:SOowNfO1o
後輩(先輩の顔が、こんなに近くに……)

先輩「……」

後輩「……」

先輩「どうした、来ないのか?せっかく欲しいって言ったのに」

後輩(先輩の、吐息……っ!)

後輩「……んぐっ」

先輩「……あ」

後輩「あ……」


14:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/14(火) 20:00:32.58 ID:SOowNfO1o
先輩「平気か?詰まったりしてないか?」

後輩(先輩がさらに近く……っ)

後輩「だ、だいじょうぶですっ!」

先輩「あ、おいっ……行っちゃった」

先輩「……ちと、からかい過ぎたかね」

先輩「ふー……」


21:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/15(水) 19:15:59.44 ID:pGoBvn0jo
後輩「はぁ……はぁ……」

後輩(胸が痛い……まだ、ドキドキしてる……)

後輩(……って、走ったから当たり前か)

後輩「……ふぅ」

後輩(先輩が、急にあんなことをするなんて……)

後輩「……からかわれただけ、だよね?」


22:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/15(水) 19:25:05.51 ID:pGoBvn0jo
「おい」

後輩「ひゃわああっ!?」

「ど、どうした?」

後輩「せ、先生……?」

「なんでそんなに汗だくなんだ、お前確か帰宅部だろ?」

後輩「そうですけど……」

「っと、こんな事を話してる場合じゃなかった。お前、すぐに家に帰れ」

後輩「……?」

「今、親御さんから連絡があってな……」


23:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/15(水) 19:28:04.58 ID:pGoBvn0jo
先輩「……」

先輩(いつもなら、この時間ぐらいにドアが開いて)

後輩『先輩、やっぱりここにいたんですね』

先輩「……ふーっ」

後輩『アメ食べます?アメ』

先輩「ちっ、さっきので最後だったか」

後輩『もー、ちゃんと話聞いてくださいよっ』

先輩「……」

先輩(そういえば、後輩と初めて会ったのも、こんな雨の日だったっけ)

先輩(さっきから後輩の事ばっかりだな、ははは)

先輩「……帰るか」


24:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/15(水) 19:36:32.47 ID:pGoBvn0jo
先輩(とか言いつつ、一年の教室の前を通っちゃったりしてる)

先輩(恋する乙女かってんだよ、我ながら情けない)

先輩「……流石にいない、か」

「見た?今の」「うん、三年生だったよね?」「ちょっと怖かったー」
「でも、ちょっとかっこよかったかも」「確かに、背が高くてスラッとしてて……」

先輩「……今度こそ、本当に帰るかね」


25:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/15(水) 19:50:45.57 ID:pGoBvn0jo
先輩「すぅー……はぁー……」

先輩(……今日も来ないのか)

先輩(まさかなんかの病気、とか?だったら、見舞いに……)

先輩「……家、知らねぇや」

先輩「ふー……

先輩「ん」

後輩「……」

先輩「……」


26:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/15(水) 20:27:01.63 ID:pGoBvn0jo
後輩「……昨日もここに、いましたか?」

先輩「おう、そりゃもう」

後輩「すいません、ご心配おかけしてしまって」

先輩「……別に」

後輩「そう、ですか」

後輩「……」

先輩「……ふー」

後輩「せん、ぱい」

後輩「ん」

後輩「少しだけ、背中借りていいですか?」

先輩「……減るもんじゃないし、いいぞ」


27:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/15(水) 20:34:26.53 ID:pGoBvn0jo
先輩「……」

後輩「……」

先輩「何があったか、聞いた方がいいか?」

後輩「……聞かれたら、答えられるかもしれません」

先輩「なら、聞かせて」

後輩「……はい」


31:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/18(土) 19:02:44.61 ID:EVQCxYN9o
先輩「この前言ってたばあちゃんが、倒れたのか」

後輩「……一昨日まで、そんな素振りは全然見せてなかったんです」

後輩「だから、私も全然気にしてなくて……」

後輩「そのせいで無理とか、させちゃってたんじゃないかって……」

後輩「……ひぐっ」

先輩「大変だったんだな」

後輩「……ぁぅ」

先輩「悪い、そんな状態なのにこんな所に来させて」

後輩「来させて、だなんてそんな」

先輩「こっちは平気だから、ばあちゃんの所に行ってやんな」

後輩「……はい」


32:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/18(土) 19:12:29.86 ID:EVQCxYN9o
後輩「……先輩」

先輩「お?」

後輩「また、明日」

先輩「おう、また明日」

先輩「……」

先輩(……泣き顔見て引き留めたくなるとは)

先輩(こういうのも、不謹慎ってやつになるのかね)

先輩「……ふー」

先輩「……ちっ、今日も降ってきやがったか」


先輩「……つめてぇ」 後輩「……つめたい」


33:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/18(土) 19:22:34.78 ID:EVQCxYN9o
先輩(今日も雨か、うんざりだぜ全く)

先輩「……ん」

後輩「……」

先輩(……後輩?)

先輩「おい、何してんだよ。びしょ濡れじゃねーか」

後輩「あ、先輩……」

先輩「あ、じゃないだろ。先に待ってるにしても、待ち方ってもんが……」

後輩「……」

先輩「とりあえず、こっち来い」


34:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/18(土) 19:28:55.20 ID:EVQCxYN9o
先輩「ほら、これ着ろ」

後輩「これ、先輩の……」

先輩「いいから、黙って言う事聞け」

後輩「……はい」

先輩(下着までびしょ濡れって……いつからいたんだ、こいつ)

後輩「……」

先輩「……」

先輩「今度は何があったんだ?」

後輩「……」

先輩(何となく想像は付くけど、こっちから言う事じゃない気がする)


35:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/18(土) 19:33:29.50 ID:EVQCxYN9o
後輩「……」

先輩「……」

後輩「あったかいです、先輩の背中」

先輩「そりゃ、お前の体がそんだけ冷たいだけだろ」

後輩「……おばあちゃんは、もっと冷たかったです」

先輩「……そうか」

後輩「……」

先輩「悪い、今回のは聞かない方がよかったか」

後輩「……いえ、私が勝手に話しただけですから」

後輩「すいません、湿っぽくて」

先輩「雨だから気にならん」

後輩「……よかった」


36:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/18(土) 19:53:18.89 ID:EVQCxYN9o
先輩「雨、止まねぇな」

後輩「……止みませんね」

先輩「寒くないか?」

後輩「寒くな……くしゅんっ」

先輩「嘘付こうとすんな、バカ」

後輩「いちっ……すびばぜん」

先輩「そのままじゃ帰る前に風邪引くだろ」

後輩「でも、着替えなんて……」

先輩「近くなんだ、うち」

後輩「うちって、先輩の家ですか?」

先輩「うむ」

後輩「……」

先輩「後輩さえよければ」

後輩「……くしっ」

先輩「と思ったが、問答無用だ。急ぐぞ」

後輩「あ、待ってくださいよっ」


39:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/19(日) 19:20:38.78 ID:EgT181JUo
後輩「……お邪魔します」

先輩「とりあえず、シャワー浴びてこいよ」

後輩「ご家族にご挨拶とかは……」

先輩「いいよ、どうせ誰も帰ってこないんだから」

後輩「……?」

先輩「ほら、早く行って来いって」

後輩「は、はい……」


40:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/19(日) 19:44:48.83 ID:EgT181JUo
後輩(……)

後輩(このシャンプー、いい香りがする)

後輩(後でどこに売ってるか、聞いてみようかな)

後輩(……先輩の心配そうな顔、こんな形で見ることになるなんて)

後輩(……ぐす)

先輩「おーい」

後輩「……せ、先輩?」

先輩「なんて声出してんだよ、覗いたりしないから安心しろっての」

後輩(そういう訳じゃ……)

先輩「着替え、ここに置いておくからな」

後輩「はい、ありがとうございます」

先輩(……この向こうに、後輩が)

先輩(って、何考えてるんだ。バカか)


41:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/19(日) 19:54:57.89 ID:EgT181JUo
後輩「……ふぅ」

後輩(これが先輩の服……)

後輩「……くん、くん」

後輩(って、何してるんだろう私)

後輩「んしょ……」

後輩(……丈、ぶかぶか……胸が少しキツい、かも)

後輩「……」

後輩「すん、すん」

先輩「……泣いてんのか?」

後輩「ひゃああっ!?」


42:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/19(日) 20:03:41.63 ID:EgT181JUo
先輩「戻ってくるのが遅かったから、心配になってな」

先輩「ま、その様子なら心配はなさそうだな」

後輩「ご心配おかけしました、もう大丈夫です」

先輩「無理して笑ってないか?」

後輩「……まだ、少しだけ」

後輩「でも、いつまでも泣いてたら……おばあちゃんも安心できないと思うので」

先輩「……そっか」

後輩「だから、先輩も心配しないでください」

先輩「そういう事なら、もう心配してやらない」

後輩「あははっ」

先輩「……ふっ」


43:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/19(日) 20:51:12.63 ID:EgT181JUo
先輩(……しかし)

後輩「先輩、あのシャンプーどこに売ってるんですか?」

先輩(制服の時は気付かなかったな、着痩せするタイプなのか)

後輩「先輩?」

先輩「ん、あぁ?なんだったっけか」

後輩「お風呂場のシャンプーが……」

先輩「あぁ、あれは……」

先輩(うちのシャンプー、こんないい香りだったっけか)

先輩(……むむむ)


47:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/20(月) 21:07:36.79 ID:ZtqgdFI2o
後輩「そういえば、先輩」

先輩「ん」

後輩「おうちでは、吸われないんですか?」

先輩「見つかるとちょっと面倒だからな」

後輩「……そう、ですか」

先輩「なんでちょっと残念そうなんだ」

後輩「へ?」

後輩「残念そうな顔してました?私」

先輩「見間違いじゃなければ」

後輩「きっと見間違いです」

先輩「かねぇ」


48:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/20(月) 21:14:56.52 ID:ZtqgdFI2o
先輩「遠慮しなくていいなら、失礼して……」

先輩「……ふー」

後輩「……」

先輩「……」

先輩「……なぁ」

後輩「はい?」

先輩「そんな風にまじまじと見られると、非常に吸いにくいのだが」

後輩「す、すいません」

先輩「今さら珍しいもんでもないだろうに、変な奴」

後輩(……ほんと、なんでだろう)

後輩(いつもより、ドキドキしてる)


49:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/20(月) 21:36:17.25 ID:ZtqgdFI2o
後輩「……あ」

先輩「?」

後輩「もうこんな時間……お父さんとお母さんが、心配してるかもしれません」

先輩(いつの間にか大分時間が経ってたな」

後輩「雨も止んでるみたいです」

先輩(引き留める理由も無くなった、か)

先輩「また降りだすと面倒だ、早く帰ったほうがいい」

後輩「……そう、しますね」

先輩「家がどの辺りか知らないが、傘持ってけ」

後輩「ありがとうございます、先輩」

先輩「……」

先輩「……じゃ、また」

後輩「はい、また」


50:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/20(月) 22:03:14.02 ID:ZtqgdFI2o
先輩(弱みにつけこむようで、気が進まなかったのか)

先輩(不謹慎気味とはいえ、千載一遇のチャンスだった気がしなくもない)

先輩「……ふーぁ」

先輩(後輩と出会ってから、らしくねぇ気がする)

先輩(そして……そのらしくなさが不快じゃないのが、また癪だ)

先輩「……また、か」


後輩「ただいまー」

後輩「ちょっと雨に濡れちゃって、先輩の家でご厄介になってたの」

後輩「心配かけてごめんなさい」

後輩「……うん、もう大丈夫」

後輩「御線香、あげてくるね」


55:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/24(金) 01:01:29.21 ID:lhiTIyNro
先輩「……ふー」

先輩(今日は晴れたな……ん)

先輩「よう、風邪をひかなかったみたいで安心したよ」

後輩「先輩のおかげです」

先輩「じゃ、お返しを貰おうかな」

後輩「へ?」

先輩「ぎぶあんどていく、おーけい?」

後輩「む、無償の愛って素晴らしいと思いませんか?」

先輩「あいにく、神様はあまり信じてなくてね」

後輩「……」

先輩「……」


56:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/24(金) 01:13:48.11 ID:lhiTIyNro
先輩「そうだ、あれ。アメないの?アメ」

後輩「あるにはある、んですが」

先輩「なんだ、歯切れが悪いな」

先輩(いつもなら、自分から勝手に薦めてくるくせに)

後輩「その……これ、最後の一個なんです」

先輩「……」

後輩「……」

先輩「……で?」

後輩「……え」


57:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/24(金) 01:20:30.61 ID:lhiTIyNro
先輩「最後の一個だから、食べないのか」

後輩「……」

先輩「勿体ない気がするけどなぁ。食べてもらうためにくれたんだろ?それ」

後輩「……せ、先輩にはあげませんっ」

先輩「ありゃ、残念」

後輩「もぐもぐ……」

後輩「……」

先輩「……」

後輩「……ちらっ」

先輩「……」

後輩「……ひぇんはい」

先輩「ん」

後輩「ひゃめ……ほひぃ、れふか?」

先輩「何言ってんだかさっぱりだ」


58:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/24(金) 01:27:03.48 ID:lhiTIyNro
後輩「……」

先輩「なんだよ、その目」

後輩(アメを舐めたままだと、うまく喋れない……)

後輩(でも、このアメは……)

先輩「何が言いたいか、わかんねぇけど」

後輩「……っ!?」

先輩「こっちはアメが欲しいだけ、なんだよ」

後輩「……ん、んぐー」

先輩「……ちゅ……じゅる」


59:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/24(金) 01:41:29.00 ID:lhiTIyNro
後輩「……ぷはっ」

先輩「……もぐもぐ」

後輩「……おいしい、ですか?」

先輩「んー」

先輩「以前は散々言ったが……思ってたよりは悪くないかも」

後輩「ほら、やっぱり食わず嫌いはよくないですよ!」

先輩「でも、悪くないってだけでなぁ」

後輩「……むー」

後輩「そんな言うなら、返してくださいっ!」

先輩「あっ、こらっ」

先輩「……んむ」

後輩「ちゅぱ……ん……」

後輩(と、取り返してやりました……もぐもぐ)


60:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/24(金) 01:55:42.64 ID:lhiTIyNro
先輩「……」

後輩「……」

先輩「……じー」

後輩(……冷静になってみると、とんでもない事をしてしまった気がする)

先輩「なんだか取られると、取り返したくなるな」

後輩「……!」

先輩「……ふふふ」

後輩「ひぃーっ、許してください先輩っ」

先輩「許すも何も……悪いことしてないよ、お前は」

後輩「んぐーっ!」


61:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/24(金) 02:09:47.93 ID:lhiTIyNro
後輩「……はぁ……はぁ……」

先輩「……ぺろぺろ」

後輩「先輩、その」

先輩「んー?」

後輩「……」

先輩「あ、あめ」

後輩「もうないですって」

先輩「違う、上だ上」

後輩「あ……」


62:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/24(金) 02:15:00.35 ID:lhiTIyNro
先輩「すっかり天気が良くなったとおもって、油断してたぜ」

後輩「先輩、もしかして傘を?」

先輩「うむ」

後輩「……持ってきてます、私」

先輩「あ、昨日貸した奴?」

後輩「はい、丁度良かったですね」

先輩「そんじゃ、強くならないうちに帰るか」

後輩「そうしましょう」


先輩「んで」

後輩「はい?」

先輩「さっき何言おうとしてたんだ?」

後輩「……いえ、何でもないです、なんでも」

先輩「ふーん……」

先輩「てっきり、愛の告白かと」

後輩「!?」

先輩「なーんてな、ほら行くぞ」

後輩「……はい、先輩」


63:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/04/24(金) 02:17:34.97 ID:lhiTIyNro
後輩(分かってて転がしてるんですか?先輩)

後輩(……でも、それでもいいです)

後輩(大好きです、先輩)


先輩(分かってて転がすフリでもしないと)

先輩(余裕が無い事バレたら、恥ずかしすぎる)

先輩(可愛い奴め、後輩)

保健医「初恋の相談?」女生徒「……はい」

1:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/09(土) 22:23:15.19 ID:/r90bd9xo

保健医「私なんかでよければ、いくらでも聞いてあげるわ」

女生徒「ありがとうございます……」

保健医(小動物みたいな子ね……真っ赤になっちゃって、可愛い)

女生徒「その……好きな人、と言うのが」

保健医「うんうん」

女生徒「部活の先輩、なんです」

保健医(先輩かぁ、青春って感じねぇ)

保健医「あなた、何部なの?」

女生徒「……女子バスケ部、です。私はマネージャー、ですが」

保健医「ほうほう、女子バスケ……」

女生徒「……」

保健医「……」

保健医(……なるほど、それでここに来たわけか)

女生徒「……じー」

保健医(どう返答したものかしら……)



2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/09(土) 22:31:03.96 ID:/r90bd9xo

保健医「ってな事がありましてね」

教師「ふーん」

保健医「もう、せめて視線はこっちに向けて話を聞いてよ」

教師「なんて答えたんだ?」

保健医「もう少しじっくり考えてみて、それでも気持ちが変わらなかったらもう一度来るようにって」

教師「解決になってる?それ」

保健医「学生の恋愛感情って、憧れとかの延長線な事が多いから。冷静になってみると案外落ち着いたりするものなのよ」

教師「説得力ないなぁ」

保健医「……自分で言ってて分かってる」

教師「ごめんごめん、むくれるなよ」



3:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/09(土) 22:37:29.65 ID:/r90bd9xo

保健医「あなたはそういう経験ない?」

教師「恋愛相談?」

保健医「そう。教師になってそれなりに経つでしょ」

教師「んー、あんまキャラじゃないからなぁ。生徒もそれ分かってるのか、その手の話題はからっきしだ」

保健医「そっかー」

教師「あー、でも」

保健医「?」

教師「一回あったな、『先生好きです、付き合ってください!』ってのなら」

保健医「……」

教師「なんて顔してるんだ、相手は学生だぞ?」

保健医「だって、まんざらでもない顔してる」

教師「ちゃんと断ったよ、先約がありますからってな」



4:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/09(土) 22:40:31.42 ID:/r90bd9xo

保健医「……怪しい」

教師「疑り深いやつだなぁ、それじゃ証拠に……」

保健医「あ、ちょっと……っ」

教師「……ん」

保健医「……っふ」

教師「……ぺろ」

保健医「……眼鏡を付けたままじゃ危ないって、前にも言ったのに」

教師「こりゃ失敬、では改めて……」

保健医「……ダメ」

教師「ありゃ?」

保健医「相談の答え、ちゃんと考えてあげなきゃ」

教師「クソ真面目だなぁ、相変わらず」

保健医「あなたが不真面目なだけだと思うけれど」



5:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/09(土) 22:48:43.28 ID:/r90bd9xo

教師「実体験を元にしてみてはいかがだろう」

保健医「……と言うと?」

教師「キミは完全に忘れていますが……こう見えて私は2つ上です」

保健医「……」

教師「……背は低い、ですが」

保健医「……胸もね」

教師「キミは私を泣かせたいのかね」

保健医「あなたと私の関係を参考にさせちゃ、絶対にダメな気がする」

教師「うわ、なんだか傷付くなぁ」

保健医「事実だもの。恋する乙女はもっとロマンチックに恋をするべきです」

教師「……」

保健医「……」

保健医「……もう寝ます」

教師「自分で言っておいてヘソ曲げるって理不尽じゃないかな」

保健医(……先輩、かぁ)

教師(ロマンチック、ねぇ?)



11:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/10(日) 15:18:17.63 ID:V+57+O/co

「一年、声出てないよーっ!」

「ハイッ!」

先輩「……はっ……はっ……」

先輩「……ふぅ」

女生徒「せ、せんぱいっ」

先輩「……?」

女生徒「タオルです、よかったらどうぞっ」

先輩「ん、ありがと」

女生徒「……じー」

先輩「ボクの顔」

女生徒「へっ?」

先輩「何か、付いてる?」

女生徒「あ……ぅ」

「次、2対2ーっ!」

「ハイッ!」

先輩「おっと、もう行かなくちゃ」

先輩「はい、タオルありがとね」


女生徒「先輩……」



12:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/10(日) 15:27:49.57 ID:V+57+O/co

「それじゃ、今日はここまで!」

「お疲れ様でしたーっ!」

女生徒「……」

女生徒(……人のいなくなった体育館って、静かだな)

女生徒(おっと、後片付け急がなくちゃ)

女生徒「あ」

女生徒(これ、先輩が使った……)

女生徒「……」

女生徒「すん、すん……」



13:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/10(日) 15:34:48.56 ID:V+57+O/co

「おーい」

女生徒「……っ!」

「なんだ、まだ残ってる奴いたのか?下校時間ギリギリだぞ」

女生徒「す、すいません。すぐ帰りますっ」

「うわっと……なんだ?顔真っ赤にして」

女生徒(見られた?いや、見られて……ない、よね?)

教師(……私もまだ捨てたもんじゃないか?)

教師(ああいうのはポイント高いだろうな、男女問わず)

教師(っと、やばい。私も急がねば)



14:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/10(日) 15:39:58.15 ID:V+57+O/co

保健医「……んー」

教師「どうした、せっかくいい肉がセールだったのに。何を難しい顔してるんだ」

保健医「前に話した子、いたじゃない?」

教師「はふ、はふ……バスケ部のマネ、とかだっけ」

保健医「何で既に曖昧……まぁいいや。そう、その子」

保健医「あの後、どうなったか気になってね……なんだかこっちから聞くのも変な感じだし」

教師(そういや、体育倉庫で見たあの生徒……)

教師「……もぐもぐ」



15:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/10(日) 15:53:51.56 ID:V+57+O/co

教師「もしさ」

保健医「はむはむ……ん」

教師「もしその子がもう一度来たとして、なんて言うの」

保健医「それは……その」

教師「もふもふ……」

教師「答えがちゃんと定まってないなら、むしろ来てくれない方がいいんでないかね」

保健医「……」

教師「……んー?」

保健医「んがーっ!肉ばっかり食べるなーっ!」

教師「ならキミも食べる?」

保健医「えっ、ちょっ……と」

教師「……」

保健医「……」

教師「ごちそうさまでしたっと」

保健医「……お粗末様、でした」



21:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/12(火) 21:51:28.33 ID:FGP3i1ivo

「一年、ちんたら走ってるともう一週だよ!」

「ハイッ!」

女生徒(……)

女生徒(私はなんてことを、してしまったんだろう)

女生徒(いくら好きでもタオルの匂いを嗅いじゃうなんて、まるで変態……)

「あ、危ないっ!」

女生徒「へっ?」

女生徒「あぅっ!?」

女生徒(め、目の前が……まっ、しろ……)



22:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/12(火) 22:02:09.27 ID:FGP3i1ivo

保健医「……ふー」

保健医(あの子、今日も来なかったわねぇ)

保健医(思い詰めてなければいいんだけれど……)

保健医「……ん」

先輩「失礼します」

保健医「あら、いらっしゃい」

先輩「マネージャーの子にボールがぶつかっちゃって。ベッドをお借りできますか?」

保健医「もちろん、大丈夫よ。ゆっくり降ろしてあげてね」

先輩「はい」

保健医(……)

保健医(この子が、話に出てきた先輩って子かしら?)

先輩「……」

保健医(なるほど、確かに密かな人気を保持してそうなタイプね……)



23:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/12(火) 22:20:54.31 ID:FGP3i1ivo

先輩「先生、後はお願いします」

保健医「えぇ、お任せなさい」

先輩「それじゃ、ボクは練習に戻ります」

保健医「……」

保健医(ボク、ねぇ?)

女生徒「……すー……すー……」

保健医(せっかく麗しの王子様におんぶしてもらったのに、気絶してるなんて残念ね)

保健医(いや、麗しのお姫様かしら?)

保健医(ん……目の下、隈が酷いわね)

保健医「ま、今はゆっくり眠りなさいな」



24:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/12(火) 22:29:30.37 ID:FGP3i1ivo

先輩「……」

「おい」

先輩「?」

「1対1で何をボーッとしてる。お前までケガでもしたら面倒だぞ」

先輩「それは無いと思うけど……」

「そんなに心配なら、目を覚ますまで付いててもよかったんだぞ」

先輩「んー……それはちょっと、ね」

先輩「特別扱いしちゃうと、逆に迷惑かかっちゃいそうだし」

「……なら、もっとシャキッとしろ」

先輩「言われなくても……ねっ!」

「……っ!」

先輩「はい、一本」

「ぐぬぬ……次だ、次っ」


女生徒「くかー……」



25:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/12(火) 22:47:13.76 ID:FGP3i1ivo

教師「おいーっす」

保健医「……ちょっと、何しに来たの?」

教師「突然キミの顔が見たくなって……ね」

保健医「学校では極力会わないようにって、言ったはずだけど」

教師「そんなつれない事言うなよー、どうせ暇だろ?」

保健医「ところがどっこい」

教師「おんやぁ?」

保健医「この子が話してた子」

教師「やっぱり」

保健医「あら、面識ありかしら」

教師「一方的にだけどね」

保健医「ま、そういう事だから。保健室ではお静かに」

教師「……」

保健医「あ、こらっ。眼鏡を返しなさい」



30:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/14(木) 21:32:43.85 ID:kzo5KLS2o

先輩「ふぅ……ふぅ……」

「ハァーッ……ハァーッ……」

先輩(マネージャーさん、大丈夫だったかな?)

「……そのまま付いていてやればよかったと言っただろ」

先輩「あれ、声に出てた?」

「顔見りゃ分かる。まぁ、隠す気も無かったんだろうがな」

先輩「むむむ」

「心ここにあらずな奴と練習しても仕方がない。今日はもう帰れ」

先輩「……ありがと、主将」

「マネージャーの事は私も心配だったからな」

先輩(帰ってないといいけど……いや、無事なら帰ってた方がいいのかな?複雑)

「……」



31:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/14(木) 21:40:10.33 ID:kzo5KLS2o

先輩「……ん?」

『早く返してください。目、かなり悪いんですから』

『ほんとだ、視界がブレッブレ』

先輩(この声、保健の先生……と、誰だろ?)

『なんで掛けるんですか』

『眼鏡ありもいいけど……無い方が色々と楽だし、この際コンタクトにしなよ』

先輩(取り込み中だと悪いな、どうしよう)

『別に不便を感じた事はありませんが』

『こういう時に、不便じゃん』

先輩(あ、静かになった。今がチャンスかな)

先輩「お取込み中すいません、先程ここへ来た……」



32:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/14(木) 21:45:31.53 ID:kzo5KLS2o

保健医「……はぁ……はぁ」

先輩「……先生?」

保健医「ん、えぇ。覚えてるわよ」

先輩「具合が悪いんですか?真っ赤ですよ」

保健医「っ!」

先輩(聞いちゃいけない事だったのかな……)

保健医「だ、大丈夫よ。心配しないで」

先輩「ですか……」

保健医「そ、それでマネージャーちゃんなんだけどね」

先輩(そうだ、それが本題だった)

保健医「打ち所は悪くなかったと思うんだけれど、まだ目を覚まさないの」

先輩「……」

保健医「心労とか疲労が重なっただけだと思うから、そんなに心配そうな顔しなくても大丈夫よ」

先輩「そうですか、よかった……」



33:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/14(木) 22:03:08.09 ID:kzo5KLS2o

保健医「もう少し様子を見て、それでも目が覚めなかったら保護者の方へ連絡しようと思っていたのだけれど……」

先輩「……あの」

保健医「?」

先輩「マネージャーさんの目が覚めるまで、付いてていいですか?」

保健医「……」

先輩「……」

保健医(知ってか知らずか、気になるところだけれど)

保健医「下校時間までしか、約束できないけれど」

先輩「……はい」

保健医(……)

保健医(脈あり、かも?)



34:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/14(木) 22:09:29.81 ID:kzo5KLS2o

先輩「……」

女生徒「……すー……すー……」

『先輩、待ってくださーいっ』

『あはは、追いついてごらーん』

『待ってくださいってばー』

『あはは……』

『ちょっ、せんぱ……ほんとに、まっって……』

『うふふ……』

『げほっ、ごほっ……せんぱ……ぃ』

女生徒「……うーん……むむむ……」

先輩(うなされてる……ほんとに大丈夫かな、マネージャさん)

先輩(……)

先輩「……ぎゅぅ」

先輩(マネージャーさんの手、冷たいな)



37:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/15(金) 17:29:43.63 ID:QR5x6Cvvo

『はぁ……ひぃ……』

『ひぇんぱい……やっと、ふかまへた……』

女生徒「……ん」

先輩「あ」

女生徒(あれ、ここは……?)

先輩「ここは保健室。マネージャーさん、ボールに当たって運ばれてきたんだよ」

女生徒「せ、先輩っ!?」

先輩「ん、なに?」

女生徒(これも、夢?こんなに近くに先輩が……)

女生徒「……!」

先輩「どしたの?って、そっか。ごめんごめん、勝手に握っちゃってた」

女生徒(あっ……ぅ)

女生徒(先輩の手って、凄くあったかいんだ……)



38:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/15(金) 17:45:33.58 ID:QR5x6Cvvo

先輩「先生、マネージャーさん起きました」

保健医「あら、そう?そろそろ保護者の方に連絡しようと思っていたのだけれど……」

女生徒「あ……多分、お母さんはまだ家にいないと思います」

保健医「お父さんは?」

女生徒「……いません」

保健医「……知らなかったわ、ごめんなさい」

女生徒「いえ、先生のせいじゃないですので」

保健医「でも、そうなると少し心配ね。外傷はないけれど、まだ何があるか分からないし……」

保健医(車で来てる常勤の先生、まだいたかしら?)

保健医(まぁ、最悪の場合は……)



39:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/15(金) 17:53:06.65 ID:QR5x6Cvvo

先輩「ねぇ、マネージャーさん」

女生徒「は、はい。なんですか?先輩」

先輩「マネージャーさんの家って、どの辺り?」

女生徒「えっと、駅前の……」

先輩「よかった、通り道」

女生徒「……え?」

先輩「ということで、先生」

保健医「あなたはそれで平気?歩けそう?」

女生徒(せ、先輩と二人……ごく)

女生徒「だ、大丈夫だと思います」

保健医(……別の意味で大丈夫じゃなさそうな気がするけれど)

保健医「なら一応、私の連絡先を教えておくわね。何か緊急の事があったら連絡して」

先輩「承りました」

先輩「それじゃ、行こっか」

女生徒「は、はいっ」



40:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/15(金) 18:02:11.22 ID:QR5x6Cvvo

保健医(うーん、少し心配)

「ふんぐっ!」

保健医「うわっと……もう、部屋が埃っぽくなっちゃうじゃない」

教師「なら掃除用具入れ何かに突っ込むなよ」

保健医「眼鏡まで埃まみれ……」

教師「聞けよ」

保健医「はいはい、ごめんなさいごめんなさい」

教師「誠意が感じられないな」

保健医「込めてないもの」

教師「では強制的にいただこう」

保健医「強制的に取られるぐらいなら」

教師「んむっ……ちゅ……れるぅ……」

保健医「……」

教師「……」

保健医「……舌は反則じゃないですか」

教師「とか言って本当は?」

保健医「……」

教師「へぶっ」

保健医「続きは帰ってからにしてください」

教師「おー、お誘い?」

保健医「……バカ」



43:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/16(土) 00:57:33.18 ID:sX6BSEn5o

先輩「……」

女生徒「……」

女生徒(せ、先輩と二人で並んで歩くなんて……)

先輩「ねぇ、マネージャーさん」

女生徒(たまにはボールに当たるのもいいかも……)

先輩「マネージャーさん?」

女生徒「ひゃ、ひゃいっ!?」

先輩「わっ、ビックリした。次、どっち?」

女生徒「あ、そこを右です」

先輩「りょーかいっと」

女生徒(うぅ……先輩に変な子だと思われてないかな)



44:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/16(土) 01:08:19.72 ID:sX6BSEn5o

先輩「大丈夫?頭クラクラしたり、してない?」

女生徒「あ、はい。平気です」

先輩「辛かったら遠慮せず言ってね?」

女生徒「はい……」

女生徒(先輩、優しいなぁ)

女生徒(誰にでもこんなに、優しいのかなぁ)

先輩「あっ、マネージャーさんっ」

女生徒「へっ?」

女生徒(先輩の手が、また……)

先輩「信号、赤だよ」

女生徒「あ……す、すいません」



45:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/16(土) 01:17:17.26 ID:sX6BSEn5o

先輩「次はどっち?」

女生徒「そこの角を、そっちに……」

先輩「ん、こっちだね」

女生徒「……」

先輩「ー♪」

女生徒(先輩、気付いてないのかな)

先輩「やっぱり、まだ辛い?」

女生徒「?」

先輩「さっきもフラついてたし、今も顔が赤いよ」

女生徒「だ、だいじょうぶですっ」

女生徒(多分先輩が手を、握ったままだからです……なんて、言えない)



46:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/16(土) 01:38:52.33 ID:sX6BSEn5o

女生徒「あ」

先輩「ん?」

女生徒「ここです、ここが私の家です」

先輩「んー、何階?」

女生徒「4階です」

先輩「心配だし、最後まで着いていくよ」

女生徒(まだ手を繋いだままですから必然的にそうなりますよね)

先輩「よっ、ほっ」

女生徒(……この階段を登り終えたら、先輩とはお別れ……)

女生徒(先輩がここまでしてくれるのは、私が部活のマネージャーだから?)

先輩「あの」

女生徒(それとも、それとも……)

先輩「マネージャーさん、もう4階だよ」

女生徒(なっ、あっという間……ここの階段もっと長いはずなのにっ)



51:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/19(火) 20:33:49.50 ID:3JvoiQrho

先輩「あ」

女生徒「?」

先輩「気付かないうちに勝手に手を繋いじゃってた、ごめんごめん」

女生徒(あっ……)

先輩「……んっ?」

女生徒「……」

先輩「どう、したの?」

女生徒(と、咄嗟に握り返してしまった……)

先輩「……」

女生徒(でもなんでだろう、ここで先輩を離したらダメ、そんな気がする)



52:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/19(火) 20:53:44.19 ID:3JvoiQrho

先輩「少し痛いよ、マネージャーさん」

女生徒「っ……す、すいませんっ!」

女生徒(あ、あっさり離してしまった……)

先輩「……」

女生徒(き、気まずい……何か、何か話さなきゃ……)

先輩「部屋、電気が付いていないけれど。まだ家の人帰って来てないのかな?」

女生徒「多分、もう少しで帰ってくるとは思いますが……」

先輩「となると、ここで別れてしまったらキミは一人になっちゃうわけね」

女生徒「……そう、なりますね」

先輩「よし、それなら……お母さんが帰ってくる間だけでも、一緒にいてあげようかな?」

女生徒「へ?あ、えと……」

先輩「あ、ありがた迷惑かな?だったら……」

女生徒「ぜんっぜんそんな事ないですっ!」



53:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/19(火) 21:02:18.07 ID:3JvoiQrho

女生徒(……ドキドキ)

先輩「あ、あはは……心配しすぎかな?困らせるつもりはなかったんだけど」

先輩「もう少しで帰ってくるなら、やっぱりボクは帰ったほうが……」

女生徒「……いえ、こちらからお願いします」

先輩「……」

女生徒「居てください、先輩」

女生徒(今度は絶対、離しません……)

先輩「おじゃま、します」

女生徒「狭くてすいません」

先輩「狭いかな?ボクの家は一軒家だけど、兄妹が多いからここの方がむしろ広く感じるよ」

女生徒(先輩、兄弟いたんだ……よく考えると、先輩の事全然知らないな……)



54:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/19(火) 21:29:18.03 ID:3JvoiQrho

先輩「そこ、座っていいかな?」

女生徒「あっ、はい。どうぞ」

先輩「それじゃ、遠慮なく……ぽふんっと」

女生徒(先輩が、私のベットに腰掛けている……)

女生徒(さっきから、話が旨い方向に進みすぎている気が……)

先輩「……きょろ、きょろ」

女生徒(もしかしてこれは、ボールで頭を打った時点から全て夢なのでは……)

先輩「マネージャーさん」

女生徒「は、はひっ!?」

先輩「なんで自分の部屋なのに、立ったままなの?」

女生徒「え?いや、その……」

先輩「ほら、座った座った。って、ボクが言うのは変かな?」

女生徒「いや、そんなこと……」

女生徒(せ、先輩の隣……)

女生徒(夢なら夢で、もういいや)

先輩「??」



57:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/21(木) 23:10:38.50 ID:re4ZBlQ/o

先輩(あ、そういえば。遅くなるかもって連絡するの忘れてたな)

女生徒「……」

先輩(ま、メールでいっか)

先輩「……めるめる」

女生徒(こうして近くでまじまじと見れた事なんて無かったけど)

女生徒(やっぱり素敵だなぁ、先輩……)

先輩「……?」

女生徒(ぽけー……)

先輩「そ、そんなにじっと見つめられると、少し照れちゃうな」

女生徒(ずきゅーんっ)



58:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/21(木) 23:17:10.02 ID:re4ZBlQ/o

女生徒(ゆ、夢……これは夢なんだ……)

女生徒(夢ならきっと、なにしたって……)

先輩「えっ」

女生徒(このまま押し倒したって、勢いでそのまま告白したって……)

先輩「ちょ、ちょっと……ぐ、ぬぬ」

女生徒「むむむ……ぅ」

女生徒(つ、強い……っ)

先輩(か、軽い……?本気じゃない、のかな)



59:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/21(木) 23:33:24.65 ID:re4ZBlQ/o

女生徒「はぁ……はぁ……」

先輩「と、とりあえず落ち着こう?」

女生徒(夢のはずなのに、先輩が強い……)

先輩(この隙にボクも落ち着いておこう……顔が真っ赤なの、バレちゃったかな……?)

女生徒(もしかしてこれって……夢じゃ、ない……?)

先輩(あ、なんかそれどころじゃなさそう)

女生徒(あわわわわわ……)

先輩(今のって、やっぱり……だとしたら、受け止めずに身を任せた方がよかったのかな)



61:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/22(金) 00:17:15.62 ID:jbkmTfXro

女生徒「あ、あの、先輩……い、今のは、その……」

先輩(真っ赤になっちゃってる、当たり前か)

女生徒「ち、違うんです。そんなつもりじゃ、全然……」

先輩(……なんて答えるのが、正解だろうか)

女生徒(ぜ、絶対変な娘だと思われた……)

女生徒「……っ」

先輩「……ぎゅぅ」

女生徒「しぇん、ぱい……」

先輩(こうすると弟達は大抵落ち着くんだけれど)

女生徒「……」

先輩(弟達と同レベルに扱うのは、少し失礼かな……)



62:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/22(金) 00:34:36.97 ID:jbkmTfXro

女生徒(先輩の胸、あったかい……)

先輩(マネージャーさん、柔らかい……少し、羨ましいな)

女生徒「……」

先輩「……」

女生徒「あ、あの……」

「ただいまー」

女生徒「……っ!!」

先輩「っ……」

先輩「……お母さん、帰ってきたみたいだね。ボクはお役御免かな」

女生徒「み、みたいですね」

先輩「ボクがここにいる理由、説明してから帰る事にするよ」

女生徒「……は、はひ……」

女生徒(……まだ、ドキドキしてる……)



63:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/22(金) 00:40:11.10 ID:jbkmTfXro

「あら、あなたは?」

先輩「実は、かくかくしかじかで……」

「まぁ、そんなことが。あの子ったら、いつもぼんやりしてるから……」

先輩「そういうわけで、ボクはもう帰ります」

「なんのもてなしも出来なくてごめんなさいね。あの子に今度お礼させるわ」

先輩「……いえ、お構いなく」

先輩(もう十分、頂きましたので)

「もうあんな遠くに……」

(顔が真っ赤だったけど、あの子も体調悪かったのかしら)

「だとしたら尚更お礼が必要ね」



68:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/23(土) 22:25:51.64 ID:PbmaeB7+o

保健医「……んぁ」

保健医(……暗っ、完全に寝ちゃってたなこれ)

保健医(今、何時だろ……?)

保健医「……じー……ぐし、ぐし」

保健医(ダメ、全然見えない。眼鏡眼鏡……)

保健医「……ない」

保健医(どこやったんだっけ、えーと……)



69:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/23(土) 22:28:31.81 ID:PbmaeB7+o

保健医『乱暴に扱わないでね、割れたりしたら大変』

教師『その時はコンタクトにすればいいじゃん』

保健医『簡単に考えてるみたいだけど、度を合わせたり結構面倒なのよ』

教師『……むー』

保健医『それじゃ、先にシャワー浴びるわね』

教師『……にやり』

保健医『おまたせ……って、あれ?眼鏡は?』

教師『では後にシャワーいただきますっと』

保健医『あ、ちょっと!答えてからにしなさいっ!』

教師『いやん、えっちぃ』

保健医『くだらない事言ってないで……っ』

教師『いいじゃん、する時邪魔なだけなんだし』

保健医『ちょっと、服が濡れちゃう……』

教師『んーっ』

保健医『……んっ……』



70:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/23(土) 22:38:51.36 ID:PbmaeB7+o

保健医(……あの後結局うやむやのままだったっけ)

教師「くかーっ……くかーっ……」

保健医「……うらっ」

教師「んっ……ぁ……」

保健医(漫画とかで寝てる間に色々するシチュエーションとかあるけど)

保健医(ああいうのって本当に起きないものなのかしら)

保健医「……もみもみ」

教師「あふっ……ぅ」

保健医「ハッ」

保健医(こんなことしてる場合じゃない、早く探さないと……)



71:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/23(土) 22:57:24.69 ID:PbmaeB7+o

保健医(めぼしい所は漁ってみたけど、結局見つからなかった)

保健医(叩き起こして聞き出してもいいんだけれど……)

教師「すーっ……すーっ……」

保健医(寝顔をまじまじと見てると、起こしづらくなってしまった)

保健医(コンタクト、かぁ。あんまり考えた事なかったなぁ、そう言えば)

保健医(学生の頃からずっと眼鏡だったし、今さら感が凄い気がする)


『キミ、いっつも眼鏡だよね。コンタクトとかにしないの?』

『……私みたいなブスは……眼鏡の方が、都合いいんです……』

『んー……?ていっ』

『あっ、わっ、ちょっ……』

『うわー、視界がぐにゃぐにゃだ』

『度がかなり高いですから……その、返してください……』

『どこにいるんだー、早く取ってー』

『……?今、とりま……っ』



72:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/23(土) 23:04:47.28 ID:PbmaeB7+o

保健医(昔から変わらないな、この人は)

教師「……」

保健医「全く、私みたいな可愛くない女のどこが気に入ったんですかねぇ」

教師「そりゃ、全部ですよ全部」

保健医「……」

教師「……ニヨニヨ」

保健医「いつから起きてました?」

教師「そりゃもう、もみもみの辺りから……」

保健医(やっぱり漫画は漫画か)



73:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/23(土) 23:07:18.88 ID:PbmaeB7+o

保健医「眼鏡、どこに隠したんですか」

教師「照れ隠ししちゃって、可愛いなぁ」

保健医「は・や・く!」

教師「仕方ないなぁ、それじゃ……目、瞑って?」

保健医「……何故です?」

教師「しないと返してあげない」

保健医「……」

保健医(こういう時、目を瞑ったら……そうはいかない)

教師「……?」

教師「んむーっ」

保健医「ちゅ……ん、ぺろ……っ」

教師「……ちゅぱ……はぁっ」

教師「えっちだなぁ、キミは。待ちきれなかったのかね」

保健医「えっ、あっ、ちょっと……」


保健医「……こんなはずでは」

教師「つやつや」



85:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/29(金) 10:16:27.61 ID:0mVv4az3o

保健医「……くぁ」

保健医(結局あの後、流されるままに何回もしたせいで体が重い……)

保健医「……ふわーぁ」

保健医(いつまでもこんな調子じゃいけないわね、次こそはバシッと……)

「失礼します」

保健医「あら、いらっしゃい。って、あなたは……」

先輩「その節はどうも、お世話になりました」

保健医「マネージャーちゃんに続いて、今度はあなたが?」

先輩「いえ、今日は別件で相談がありまして」

保健医「……?」

保健医(とりあえず、寝惚けた頭で相談事を聞いちゃダメね)

保健医「それじゃ、そこに座って」

先輩「はい、ありがとうございます」

保健医「コーヒー、あなたも飲む?」

先輩「……砂糖、ありますか?」

保健医「えぇ、クリープもあるわよ」

先輩「なら……両方たっぷり、頂いてもいいですか?」

保健医(あら、かわいい)



86:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/29(金) 10:47:49.58 ID:0mVv4az3o

保健医「……んくっ」

先輩「……ずぞぞーっ」

先輩「……」

保健医「好きなタイミングで話していいからね」

先輩「あ……では、遠慮なく」

先輩「実はボクには……前から気になっている人がいまして」

保健医(……あら)

先輩「先日、その気になっている人から猛烈なアプローチを受けてしまってですね」

先輩「でも、あまりにも突然の事過ぎて……その、突っぱねてしまって……」

先輩「そのせいでその人は、深く傷付いてしまったんじゃないかと……」

保健医(あらあら)



87:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/29(金) 10:52:50.54 ID:0mVv4az3o

保健医(お相手はあの子、なのかしら?奥手そうに見えたから少し意外だけれど)

保健医(一応、聞いておこうかしら)

保健医「その人とどういう関係なのか、聞いてもいいかしら?」

先輩「……部の、マネージャーの子です」

保健医(やっぱり。両想いでよかったわね、マネージャーちゃん……なんて言ってる場合じゃなさそうだわ)

保健医「それで、今日のマネージャーちゃんの様子、どうだったの?」

先輩「それが、学校には来ていたらしいんですが……体調不良で早退したと、顧問の先生が仰ってました」

保健医「なるほど、ね」

保健医(学校に来てたってことは、本当は先輩ちゃんと会って話がしたかったんでしょね)

保健医(でも、放課後が近づくにつれて怖くなって……かな)

『先輩、好きです……大好きなんですっ!』

保健医(奥手に見えて、か)



88:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/29(金) 10:59:47.77 ID:0mVv4az3o

先輩「先生、ボクどうしたらいいんでしょうか?」

保健医「そうねぇ……別にマネージャーちゃんの事が嫌いになったわけじゃないんでしょう?」

先輩「嫌いになるわけありませんっ!……です」

保健医(凄い前のめり……赤くなっちゃって、そんな表情も出来たのね)

保健医「なら、今度はあなたからアプローチしてみたら?」

保健医「きっとその子は今、ものすごく不安になってると思うの。あなたに嫌われてしまったんじゃないか、って」

保健医「あなたの方から好きだなんて、伝えてないんでしょう?」

先輩「……はい」

保健医「なら、あなたの方から言ってあげて。それできっとうまく行くわ」



89:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/29(金) 11:05:38.68 ID:0mVv4az3o

先輩「……ずぞぞ」

保健医「おかわり、いる?」

先輩「いえ、もう平気です」

先輩「……先生」

保健医「ん?」

先輩「相談に乗っていただいて、ありがとうございます」

保健医「いえいえ、こんな私でよければ」

先輩「ありがとうございました、失礼しますっ」

保健医「……んく」


教師「どこかで聞いた事ある話だったねぇ」

保健医「裏口から入って来ないでください」

教師「えー、こっちのルートの方が職員室に近いんだもん」

保健医「ほんの少しの差じゃないですか」

教師「猛烈なアプローチだってさ、羨ましいねぇ」

保健医「にやにやしないでください」

教師「顔真っ赤」

保健医「うるさい」

教師「かーわいっ」

保健医「あっ……」

保健医(また流されて……)

教師「んーっ……」

保健医(……バシッと言うのは、また今度でいいや)



93:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/30(土) 19:03:54.28 ID:l4Gk32eBo

女生徒「んー……むー……」

女生徒(……結局、先輩に会わずに帰っちゃった)

女生徒(でも、会っても何を言えばいいのか、分かんないし……)

女生徒(……)

女生徒(……お母さんが帰ってくるまで、寝ちゃおうかな)

女生徒(……)

女生徒(……うと、うと)



94:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/30(土) 19:45:49.71 ID:l4Gk32eBo

「キャー、頑張れーっ!」

女生徒『……がんばれーっ』

女生徒(なんで体育祭なんてあるんだろう)

女生徒(運動苦手な人からすれば、面倒事以外のなにものでもないのに)

「あーっ、もうっ!先輩達、手加減してよぉっ!」

女生徒(……和さがしいなぁ)

女生徒『……!』

女生徒「……ねぇ」

「ん?」

女生徒「あの先輩、バスケ部の人?」

「そう、バスケ部。こっちにもバスケ部の人いるんだけど、先輩が相手じゃね……」

女生徒(バスケ部の先輩……か)

先輩「……ん」

「どうした、よそ見してると危ないぞ」

先輩「いや、ね。なんだか視線を感じたような?」

「そりゃ、みんな見てるだろ」

先輩「そういうのじゃなくてですね……」

女生徒(……かっこ、いい)



95:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/30(土) 19:54:23.02 ID:l4Gk32eBo

女生徒「……むにゃ」

女生徒「……」

女生徒(なんで今さら、先輩と出会った時の事を夢に……)

女生徒「……水、飲も」

ピンポーン

女生徒「……ん」

女生徒(お母さん、帰ってきたのかな?)

女生徒「おかえりー……」

先輩「はい、ただいま」

女生徒「……」

先輩「……あは、は」



96:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/30(土) 20:05:48.58 ID:l4Gk32eBo

女生徒「……っ」

先輩「あう」

先輩(閉め出されちゃった)

女生徒(な、なんで先輩が……っ!?)

先輩(やっぱりいきなりはマズかったかなぁ)

女生徒(こんなダサいパジャマ、先輩に見られるなんて……)

先輩(イチゴ柄、似合ってたなぁ)

女生徒「……うぅ」

先輩(むー)



97:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/05/30(土) 20:15:55.06 ID:l4Gk32eBo

「あら?」

先輩「あ、どうも」

「何で、そこで立ち呆けてるのかしら」

先輩「それが、内側から鍵を掛けられてしまったようで」

「??」

「あの子、中にいるの?」

先輩「はい、一瞬だけ会えました」

「もう、何をしてるのかしらあの子は」

女生徒(今のうちに着替えて……いや、もう帰っちゃったかな……)

「ただいまー」

女生徒「あ、お母さ……っ」

「先輩さんを閉め出して、何を考えてるのあなたは」

女生徒「……っ」

「あっ、こらっ!ごめんなさいね、あの子ったら……昨日から少し様子が変なの」

先輩「……」

先輩「少し、お邪魔してもいいですか?」

「始めからお邪魔してもらうつもりだったけれど、そんなつもりなかった?」

先輩「ありがとうございます」

「もしよかったら、あの子を部屋から連れ出してもらえないかしら。私が言ってもあの状態じゃ聞いてくれなさそうだし

先輩「……善処してみます」



101:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/03(水) 21:53:50.63 ID:qt9/b9N3o

先輩(善処するとは言ったものの……当事者のボクにどこまで出来るやら)

先輩(ここがマネージャーさんの部屋、か)

先輩「マネージャーさん、開けていいかな?」

先輩「……」

先輩(返事はなし、か……)

先輩(でも、ここで立ち止まってちゃ……ボクも嫌だし、マネージャーさんも、きっと)

先輩「入る、ね」

先輩(……あれ?いない……?)

先輩「……む」

先輩(布団が膨らんでる……なんてベタな)



102:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/03(水) 22:05:21.19 ID:qt9/b9N3o

先輩「勝手に座らせてもらうね、マネージャーさん」

先輩「……んしょ」

女生徒「……」

先輩「……好きなタイミングで、話し始めていいからね」

女生徒「……先輩」

先輩「ん?」

女生徒「……なんで、ウチに来てくれたんですか?」

先輩「なんでって……」

女生徒「変、ですよね。あんなことして……」

先輩「……」

女生徒「……でも、でも」

先輩(あ、顔を出してくれた。亀みたいだ)

女生徒「……それが先輩の優しさだったとしても、嬉しかったです」



103:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/03(水) 22:18:12.30 ID:qt9/b9N3o

先輩(……後輩にここまで言わせて)

女生徒「……ぐす」

先輩(情けない先輩だな、ボクは)

女生徒「……せん、ぱい?」

先輩「もしも、マネージャーさんが変だとしたら」

女生徒「え、ちょ、ちょっと……」

先輩「ボクも相当変なんだね、きっと」

女生徒(顎に、頬に、先輩の手が……っ!)



104:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/03(水) 22:26:41.65 ID:qt9/b9N3o

先輩「似た者同士なら、きっとお似合いだと思うんだ」

女生徒「あ、あわわ……」

女生徒(でも、私はこれに似た事を先輩にしちゃったわけで……あの反応は当たり前の事だったんだ)

先輩「一つだけ、勘違いしないで欲しいのは」

先輩「優しさとか、同情とか……そういう感情で、ボクはここまでしたりしない」

女生徒「それは、その……」

先輩「そっか、言わなきゃ分からないよね。そのせいでややこしくなっちゃったんだもん、ちゃんと言うよ」

先輩「キミがボクにとって、特別な人だって事」

女生徒「……っ」

先輩「顔、真っ赤」

女生徒「……先輩だって」

先輩「だろうね、熱いもの」

女生徒(先輩、意外とまつ毛長い……)

先輩「……」

女生徒「……せん、ぱい……っ」



105:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/03(水) 22:28:13.76 ID:qt9/b9N3o

「ご飯とっくに出来てるよ、何してんの?真っ暗な部屋で」


先輩「……イエ、ナンデモナイデス」

女生徒(……お母さんの、ばかぁっ!!)



110:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/05(金) 22:06:12.28 ID:Yct5SGWjo

「もう少しゆっくりしていってもよかったのよ?よければ、夕飯だって」

先輩「すいません、親も用意してくれてると思うので……」

先輩(それにもうお腹いっぱいです……なんて)

「そうね、それじゃ今度はキチンと誘われた時にね」

女生徒「ちょ、ちょっと」

先輩「……そう、ですね」

女生徒「っ!?」

先輩「それじゃ、ボクはこれで」

女生徒「先輩」

先輩「ん?」

女生徒「……ま、また明日」

先輩「うん、また明日」



111:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/05(金) 22:32:38.04 ID:Yct5SGWjo

女生徒「……ごちそうさま」

「あら、もういいの」

女生徒「うん、少し食欲が……」

「まだ調子悪い?薬、飲んどく?」

女生徒「う、うぅん。そこまでは」

「あらそう……」

女生徒「……ふー」

女生徒(さっきまで先輩が、ここに……)

女生徒「……」

女生徒「んーぅー……」

女生徒



112:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/05(金) 22:52:38.36 ID:Yct5SGWjo

女生徒(さっきのアレ、お母さん見ちゃったかな)

女生徒(見られちゃってたら……見られちゃってたら、どうしたらいいんだろう)

女生徒(……どう説明したら、いいんだろう)

女生徒(……せん、ぱい……)

女生徒「……ぐぅ」


先輩「ただいまー」

「おかえりー」

「おねえちゃん、おっそーい。一緒にゲームするって約束ー」

先輩「はいはい、ごめんごめん」

「……お姉ちゃん、調子悪い?」

先輩「ん?」

「顔、赤い」

先輩「っ」

「……?」

先輩「なんでもない、平気だよ」

「……そう?」

先輩「さぁ、ゲームだゲーム」



113:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/05(金) 23:11:11.66 ID:Yct5SGWjo

教師「……んーっ」

保健医「ていっ」

教師「いてっ」

保健医「火を使ってるときに冗談はやめて」

教師「冗談じゃないのに」

保健医「学校で散々したでしょ?」

教師「家と学校は別腹別腹」

保健医「どっちがメイン腹なの?」

教師「んー……甲乙つけがたい」

保健医(全く、いつ誰かに見つかるか分からずにひやひやしてるこっちの気も知らないで……)

教師「??」

保健医(……惚れた弱み、かしら)

保健医「出来たわ、食べましょう」

教師「ほいほい」



114:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/05(金) 23:24:53.53 ID:Yct5SGWjo

教師「……すー」

保健医(食べたらすぐ寝ちゃって……ほんと、子供みたい。変わらないな、この人は)

保健医(それに比べて私は、学生の頃から大分変わっちゃったなぁ)

保健医(先輩に嫌われちゃったら、なんて考えたこともあったっけ)

保健医(今じゃそういう心配、全くしなくなったけど)

保健医(……そんなところを、好きになっちゃったのかな)

保健医「……」

保健医「……ん」

教師「がばーっ」

保健医「ん、んんーっ!?」

教師「……じゅる……ぺろっ」

保健医「……」

教師「……」

保健医「キスしたいならさせてあげるから、こういうのは……んぅっ」

教師「んーっ……」

保健医(ね、寝惚けてるなこれ……もういいや、どうにでもなれだ)



117:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/06(土) 20:28:49.27 ID:JC3uTFO/o

先輩(マネージャーさんに会う前に、先生に会ってお礼を言っておこう)

先輩(今回の事が上手くいったのは、先生が親身に相談に乗ってくれたおかげだし)

先輩(……ん?)

先輩「マネージャー、さん?」

女生徒「っ!」

女生徒「しぇ、しぇんぱい……」

先輩「あはは、そんなにガチガチになられると……」

先輩「こっちも赤く、なっちゃいそうだ」

女生徒「す、すいません」

先輩「おっと、ごめんごめん。謝らせたかったわけじゃないんだ」



118:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/06(土) 20:39:21.07 ID:JC3uTFO/o

先輩「それで、マネージャーさんはなんでこんな所に?」

女生徒「そ、それを言うなら先輩も……」

先輩「ボクは、先生に用があって」

女生徒「先輩もですか?」

先輩「……」

女生徒「……」

先輩(もしかして)

女生徒(まさか)


先輩「同じ相談を同じ人にしてたとは……ボク達似たもの同士なのかもね」

女生徒「……かも、しれませんね」

先輩「ま、これからする報告の内容的に……」

女生徒「あっ……」

先輩「二人で来て正解、だったかな?」

女生徒(先輩の手、少しひんやりしてて……)

先輩(誰も見てないよね……?)

先輩「失礼します」
女生徒「失礼します」



119:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/06(土) 20:54:33.94 ID:JC3uTFO/o

保健医「もう、昨日今日でなんでそこまで盛れるのよ!」

教師「昨日は昨日、今日は今日だから……」

保健医「もう……」

教師「……」

保健医「どうしたの、急にやめ……っ」


先輩「……えーっと」

女生徒(く、くんずほぐれつ……)


保健医「……な、なんの用かしら?二人とも」

教師「いや、流石にそれはムリあるでしょ」

保健医「うるさいっ!誰のせいで……」

先輩「……お邪魔、でしたか?」

女生徒(いつか先輩とも……?はわぁ……)

保健医「……」

保健医「……そこに、座ってもらえるかしら」

先輩「では改めて、失礼します」

女生徒「……ハッ。し、しますっ」



120:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/06(土) 21:16:17.86 ID:JC3uTFO/o

保健医(いつかはバレると思ってたけど……結構早かったなぁ)

先輩「先生達は、いつからカップルなんですか?」

教師「私達も、あんたらと同じ」

保健医(

先輩「ってことは……」

教師「実体験を元にしたアドバイスで、うまくいかないわけがないわけだ」

先輩「なるほど……」

保健医「ちょっと」

教師「なんだ、話してる途中に」

保健医「……頭痛くなってきた」

教師「医者の不摂生ってやつか」

保健医「養護教諭は医師免許とは違うって前にも……」

先輩『なんだか、普段と雰囲気が違うね』

女生徒(せ、先輩の吐息が耳に……っ)

女生徒「……はぅぁ」

先輩『マネージャーさん、マネージャーさん?』



121:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/06(土) 21:41:51.28 ID:JC3uTFO/o

教師「見せつけてくれちゃってるねぇ、それならばこっちも……」

保健医「しないから!」

教師「バレちゃったもんはしょうがないんだから、今さら取り繕ってもさ」

保健医「そういう問題じゃないでしょ!」

先輩「絶対言いませんから安心してください、先生」

女生徒「わ、私も言いませんっ」

教師「ね?」

保健医「……むー」

教師「ま、同じ秘密の共有者として気楽にいこうや」

保健医(私がおかしいんじゃない、この人がおかしいんだ)



125:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/10(水) 17:17:19.56 ID:3fjDlneAo

「今日の練習はここまで!」

「ありがとうございましたーっ」

先輩「……ふぅ」

女生徒「先輩、お疲れ様でした」

先輩「ん、ありがと」

女生徒「それじゃ、私は片付けがありますので」

先輩「……」

「その様子だと、うまくいったみたいだな」

先輩「うん、おかげ様で」

「これで少しはお前の腑抜けも治るといいのだが」

先輩「そんなに腑抜けてた?」

「今も顔がゆるゆるだ」

先輩「おっと、それはいけない」



126:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/10(水) 17:48:02.66 ID:3fjDlneAo

先輩「色々とありがとうね」

「何の事だ?私は何かした覚えはないぞ」

先輩「うん……でも、ありがとう」

「……ふん」

先輩「キミはそういう浮いた話、無いの?」

「バカ言え。恋愛なんて面倒なだけだ」

先輩「そうかなぁ」

(……面倒な、だけだ)



127:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/10(水) 17:49:11.79 ID:3fjDlneAo

「お前見てたら、そう思った」

先輩「残念、恩返ししたかったのに」

「残念だったな……ん」

先輩「?」

「お邪魔虫は退散するか、じゃあな」

女生徒「先輩……?今のキャプテン、でしたよね。どうしたんですか」

先輩「ちょっと立ち話。待ってる間、暇だったし」

女生徒「え……」

先輩「家が逆方向だから、分かれ道までだけど」

女生徒「……ありがとう、ございます」

先輩「お手をどうぞ」

女生徒「だ、誰かに見られたら……」

先輩「……」

女生徒「……で、では。失礼、します」



128:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/10(水) 17:57:34.59 ID:3fjDlneAo

女生徒「……」

先輩「……」

女生徒「あの、先輩」

先輩「ん?」

女生徒「……な、なんでもないです」

先輩「??」

女生徒(せっかく先輩と、歩いてるのに……な、何を話していいか分からない……)

先輩「……」

女生徒(先輩も黙ったまんまだし……ど、どうしよう……)



129:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/10(水) 18:48:21.63 ID:3fjDlneAo

先輩「……」

女生徒「……」

女生徒(あぁ、もう分かれ道に……)

先輩「……ぷはっ」

女生徒「……?」

先輩「ごめん、こういう風に並んで歩くの慣れてなくって」

女生徒(……先輩、顔真っ赤)

先輩「楽しくなかったよね、ごめんよ」

女生徒「いえ、そんなことは……」

先輩「……」

女生徒(先輩、そんな難しい顔をしないで……いつもみたいに、笑ってください)

女生徒「せ、先輩の手……」

先輩「……手?」

女生徒「ひんやりしてて、気持ちいいです……」

先輩「……」

女生徒(……へ、変なこと言っちゃったかな)



130:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/10(水) 19:05:15.09 ID:3fjDlneAo

先輩「……そんなこと言われたの、初めてかも」

女生徒「……あぅ」

先輩「マネージャーさんの手は、温かいよ」

女生徒「……っ」

女生徒「く、くすぐったいです先輩」

先輩(……今はまだ、このぐらいで)

女生徒(先輩の髪、サラサラだな……)

先輩「んゃ?」

女生徒(あっ、思わず……)

先輩(……このくすぐったい感覚、嫌いじゃないかも……?)



134:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/11(木) 20:44:19.78 ID:41jMM3kzo

先輩「……マネージャー、さん」

女生徒「……?」

先輩「そ、そろそろ人が来るといけないし……ね?」

女生徒「……ハッ。す、すいません」

先輩「うぅん、嫌だったわけじゃないから……心配しないで」

女生徒「……」

先輩「じゃあ、また明日」

女生徒「……はい、また明日」



135:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/11(木) 21:03:15.95 ID:41jMM3kzo

女生徒(もっとお話し、すればよかったな……)

先輩「マネージャーさーん」

女生徒「……?」

先輩「……ちぅ」

女生徒「……」

女生徒「……っ!?」

先輩「先生達みたいにイチャイチャは、まだ難しいけど」

先輩「ボク、頑張るからっ……それじゃっ」


女生徒「……ぽかん」

女生徒(先輩の唇が触れた部分が、熱い……)

女生徒(……私も頑張ります、先輩)



136:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2015/06/11(木) 21:19:41.36 ID:41jMM3kzo

教師「くしゅんっ」

教師「……誰かが私の噂をしてるのか?」

保健医「そんな恰好してたら、誰かが噂してなくてもくしゃみぐらい出るわよ」

教師「いやね、初々しい二人を見てたらつい昔を思い出して」

保健医「昔を?」

教師「私達が初めてしたのは……」

保健医「それ以上いけない」

保健医(……昔、か)


『大好きです、先輩』

保健医「大好きですよ、先輩」

教師「へ?」

保健医「……」

教師「今の超可愛かった!もう一回、もう一回!」

保健医「絶対、もう二度と言いません」

教師「ならば……」

保健医「あっ、ちょっと……」


教師『私も大好きだよ、愛しの後輩くん』

保健医『……ばか』
プロフィール

花見月

Author:花見月
主に2ch系掲示板で自分が書いたSSを纏めてます
思い出したものからかたっぱしに記事にするので順不同で

twitterでも更新報告したりしてます
@hanami2ki

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